モルト仲間のgoblinさんから,久しぶりにブラインドサンプルが届きました。
ありがたく挑戦させていただきました。
(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)
・プチSBT from goblinさん
香りは最初エグそうなオークが強かったが時間と共に軽減,代わりに時間と共にオレンジや洋ナシなどのフルーツが強まる,強めで魅力的な蜂蜜,フランジェリコを彷彿とさせるヘーゼルナッツ,鉛筆の削りカス,淡くダシ,シナモンのかかったアップルパイ,植物感もあり,デニッシュのようなモルティ,ナッツ,リッチ,奥に淡いピート。
飲むと滑らかで粘性があり芳醇に広がる,アプリコットジャムのコク深い甘味,ナッツ,やや生っぽいオーク,リッチ,少しエグ味,後半に淡いオイルやピート。
【Good/Very Good】
43~46%の低度数。そこまで支配的ではありませんでしたが,ニューウッドっぽい樽感や鉛筆の削りカスのようなニュアンスから,ジャパニーズ予想としました。
フルーツ感はスペイサイドのわりと長熟なボトルに感じるような系統でした。
あとはうっすらと感じたピートや強めのオークの評価をどうするかで迷いました。
ジャパニーズだとすると,1990年代の加水ボトルというところですが,それにしては複雑でリッチすぎるように思います。
難しい。。。
・予想
1、山崎
2、白州
3、余市
以上のようなテイスティングと予想で回答メールをお送りしました。
正解は・・・、
グレンカダム GLENCADAM 1966-1988 22yo CADENHEAD for MIZUHASHI 56%
ケイデンヘッドが水橋向けに詰めたグレンカダム1966でした。
伝説的なシリーズの1本にもかかわらず,度数から産地から蒸留年から,びっくりするくらい全然違いました。(笑)
ウッディネスの方向性からジャパニーズに絞った時点ですべてがずれてしまいましたね。
そして私は度数で大ハズシすることは少ないのですが,今回は低度数と思ったのに56%と大きく異なっていました。
瓶熟の影響なのかもしれませんが,非常に柔らかく穏やかに感じてしまいましたね。
「ジャパニーズだとすると1990年代の加水ボトルと思われるがそれにしては複雑でリッチすぎるように思った」と書いていますが,その違和感をもう少し掘り下げて考えるべきでした。
今さらではありますが,香りの複雑さとリッチさを考えると確かに60年代のボトルでも不思議は無いですね。
特に味わいで感じた,強めのウッディネスとそれに伴う生っぽさやエグ味といった私のちょっと苦手な要素が,オールド感や酒のポテンシャルをマスクしてしまったようにも思います。
苦手要素の奥から出てくるものもきちんととらえられるようになりたいです。
goblinさん,貴重なボトルを飲ませていただきありがとうございました。
#グレンカダム (GLENCADAM) #SBT