スペックからの予想を良い意味で裏切られました。
ローズバンク ROSEBANK 1983-1995 11yo SIGNATORY #1668-1669 43%
one of 760 bottles, Sherry casks
香りはオールドシェリー、腐葉土っぽいアーシー、なめし革、チョコレートがけのオレンジ、ベリージャム、巨峰っぽいブドウ、煮た小豆や野菜、飲むと滑らかな口当たりから広がる、かすかな火薬もあるがリッチなシェリー、ドライフルーツ、ベリージャムの濃いめの甘味、ほどよいタンニンの渋味、オールドシェリーの心地良い余韻。
【Good/Very Good】
シグナトリーから加水トール瓶でリリースされた,ローズバンク1983,11年です。
シェリーの色が濃いローズバンクは結構珍しい気がしますが,しかも短熟加水というスペックです。
香りは良いオールドシェリーがしっかりと感じられ,腐葉土っぽさを感じるアーシーなニュアンスが結構強めです。シェリーカスクらしい濃いフルーツ感も充実していました。
飲んでみると加水オールドのためか短熟のわりに滑らかで優しい口当たりです。若干火薬っぽさも見え隠れしますがリッチなシェリー感で,香り同様にフルーツ感も充実していました。濃いめの甘味に加えてタンニンの渋味がが味を深めボディを出しており,余韻にも心地良いオールドシェリーのニュアンスがありました。
80年代シェリーはサルファリーなものが多く,しかも閉鎖年の蒸留ですからあまり良い樽を使っていないのではないかと思ってしまいますし,さらにシェリーの短熟加水というスペックですから,珍しいとはいえ中身にはそれほど期待していませんでした。
しかし,香りはもっと前のボトルに感じるような良いオールドシェリーとアーシーさが混ざったような好みの要素が充実しておりびっくりしてしまいました。
飲んでみると若干のサルファリー要素も無くはないのですが,リッチな方向にも作用しており,さらにそれを凌駕する良いシェリー感と甘味渋味のバランスがあり,とても美味しく楽しくいただきました。
#ローズバンク (ROSEBANK)