オクタブ史上では一番のボトルになりました。
グレンロセス GLENROTHES 1970-2011 41yo DUNCAN TAYLOR for THE Whisky Shop #491630 43.5%
one of 69 bottles, octave cask
香りは熟成感たっぷりで非常にリッチ、オレンジリキュール、紅茶、加熱したリンゴ、プラム、淡く洋梨、かなりクリーミーで少しピーナッツクリーム、シナモン、良いウッディネス、多彩な香り、飲んでも穏やかな口当たり、リッチで複雑、香り同様のフルーティ、コクのある梅ジャムの甘味、良いウッディネス、リッチで長い余韻、嫌味なし。
【Very Good】
ダンカンテイラーが,スコットランドのTHE Whisky Shopというお店向けにボトリングしたグレンロセス1970,41年熟成とかなりの長熟です。
そして樽はオクタブカスクが使われたと記載されています。
長熟らしい多彩なフルーツや紅茶のニュアンスが香りからは感じられ,良いウッディネスもしっかりと主張してきます。そして美味しいロセスに感じやすいクリーミーなニュアンスもあり期待は高まります。
飲むと度数落ちらしいやわらかな口当たりですが,香り同様に味わいも多彩で複雑です。コクのある濃い甘味やウッディネスの渋味もほど良く効いており,リッチで長い余韻の最後までかなり美味しいです。
長熟なのに樽の嫌味がなく過熟感がほとんど気にならなかったのが印象的でした。
ダンカンテイラーでオクタブといえば,オクタブという小さな樽で後熟したシリーズがよく知られていますが,このボトルはどうなのでしょうか?
さすがにそんな小さな樽だけで41年の熟成だと,もっと樽に支配されて過熟感もバリバリになりそうですから,記載はないもののこのボトルもオクタブ後熟ということだと思います。
正直このシリーズにはあまり良い印象を持っておらず,以前のマガジンライブでオクタブ樽で後熟する前後のものを飲み比べるというセミナーに参加した時など,ほとんどのものでオクタブ前のものの方が美味しく感じてしまいました。
繊細さを伴う複雑さが,樽にかき消されてしまったような印象のボトルが多かったのでした。
しかし今回のこのボトル,複雑さをしっかり残したまま過熟感もなくリッチな仕上がりとなっており,シリーズで初めて美味しいものに出会ったような気がします。
#グレンロセス (GLENROTHES)