第4回SBTの前哨戦、今回はタケモトカツヒコさんの出題です。
(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)
香り:
強く力強い発香、高貴で厚いシェリー感、強い発香で最初から取り出せる要素もたくさんあるのだが、奥にまだまだあるようで最初はやや近寄りづらい。キャラメリゼしたナッツ、黒糖、コーヒー、プラム、ベリージャム、ブドウの皮、ブーケガルニのような複雑なハーブ、レザー、焦がし麦しっかり、強めのウッディネス、奥にピートと土っぽさ、香りはゆっくり時間を掛けるとどんどん拾えて楽しい、OBサマローリ向け12年やケイデンヘッドの60年代長熟スプリングバンクに良く似ている。
味わい:
香りの印象そのままの素晴らしく複雑で陶酔感のあるフレーバー構成だが、後半に少し梅のニュアンスと植物感。濃いシェリーの甘味、やや強めで収斂性のあるウッディネスと渋味、重厚でボディは厚めだが加水のよう。ややオイリーでとろりとしており長い余韻。
総評:
非常に重厚なシェリー感と麦感がある。
飲むと加水のようだがそれにもかかわらず最初近寄りづらかったのは印象的。強めのウッディネスと渋味も含めて、やはりOBサマローリ向け12年やケイデンヘッドの長熟スプリングバンクに近い印象で、それに加水したような感じ。
タケモトさんが開けたと公表されているボトルで知っているものからひとつ選ぶなら、サマローリ向けに加水したようだとおっしゃっていたオフィシャル12年のBigSだろうか。
【VG/E】
予想:
①スプリングバンク 12yo OB BigS 46%
シェリーバット、60年代蒸留
以上のような予想で、正解は、
スプリングバンク SPRINGBANK 12yo OB for SAMAROLI 100proof 57.1%
サマローリ向けの100プルーフでした。
似てる似てる書いてますが、そりゃ似てますよね。(笑)
このサマローリ向けのフルプルーフは非常に貴重なボトルで、以前に少しだけ経験があったのですが、もうちょっと樽の渋味が強めなイメージでした。
また、ケイデンヘッドの60年代蒸留の長熟フルプルーフのボトルにも似てるとおもいましたが、そちらはさらに渋かったです。
これらのボトル、きっと出所は近いでしょうし似てて然るべきなのかもしれません。
それらのボトルと似た傾向なのに、このボトルでは苦みがそこまで感じられず、やや柔らかさも感じられ加水かなと思ったのでした。
でも、香りの近寄りづらい印象や厚い麦感、濃い味わいなど考えると、やはりフルプルーフならではの特徴だったようです。
さすがに伝説といわれるだけある、極めて美味なシェリーのスプリングバンクらしいボトルでした。ノージングの段階から惹きこまれるようで、自然とテイスティングにも力が入りましたね。
貴重な素晴らしいボトルと真剣に向かい合えて嬉しかったです。
ありがとうございました。
#スプリングバンク (SPRINGBANK) #SBT