すべてが謎に包まれたプライベートボトルでした。
スプリングバンク SPRINGBANK“GLENKURA”OB PRIVATE BOTTLING 47.6%
香りは華やか、フリーズドライのイチゴ、フレッシュな柑橘、白ワイン、白い花、穏やかなモルティ、穏やかなバニラ、飲むとフレッシュな柑橘、淡くグレープフルーツのわた、フリーズドライのイチゴ、穏やかな麦の旨味、少し舌にしみ込むテクスチャー、上品な甘味と良い酸味、しっかりとブリニー、ミディアムボディだが余韻は長め。
【Very Good】
スプリングバンクのオフィシャル,“GLENKURA(谷蔵)” と記載されたプライベートボトリングです。
ボトリング本数もシェアのようで相当少ないようです。
ラベルに記載されているJ.David Simonsさんが書いた本の中に出てくる架空の蒸留所がGLENKURAというようで,それに関連して作ったラベルのようです。
「谷蔵」という漢字表記もあり,だれがそんな知恵を授けたのかも不明です。
度数はカスクストレングスとしてはやや低めですがスペックの表記が全くなく,なんの先入観もなく飲ませていただきました。
香りはフリーズドライのいちごのようなニュアンスや白ワイン系のブドウ感,フレッシュな柑橘,そしてフローラルなニュアンスもあって,スプリングバンクの良いものらしいとても華やかなものでした。
麦感もしっかりありましたが,荒々しさは無く穏やかなものでした。
飲んでも多彩でフレッシュなフルーツ感があり,穏やかな麦の旨みには舌にしみ込むようなテクスチャーも少しだけ伴っていました。
甘味酸味が上品で,ブリニーさもあり,香味共にスプリングバンクらしさに溢れているようでした。
スペックが不明で,それも考えてみたのですが,なかなか難しいです。
イチゴ感など昔のバンクらしい部分もあり,麦感やテクスチャーには少しこなれたようなニュアンスを感じたのですが,あからさまなボトリング後の経年変化は感じず,香味から総合的に考えると,90年代初め頃の蒸留で2000年代後半くらいにボトリングされた,年数のわりに熟成感がでて度数も下がったボトルという感じでしょうか。
美味しいスプリングバンクなのは間違いなく,想像しながら飲むのがとても楽しいボトルでした。
このボトルは,新宿のBar Carusoさんでいただきました。
#スプリングバンク (SPRINGBANK)