モルト仲間の大島さんと以前から定期的にやっているプチSBT、また次の挑戦状が届きました。
いつも通り張り切って取り組ませていただきました。
以下はブラインドでテイスティングした内容です。
・プチSBT 2014/3月 from 大島さん
香りはフルーティ,桃やトロピカルフルーツ,プラム,少し熟したメロン,カラメル,ブランデーっぽいブドウ感,小児用シロップ薬やビタミン剤のようなケミカルなニュアンス。
飲んでもフルーティで,桃やパイナップルなどのトロピカル感とその甘味,少し果汁感,少し植物のエグ味,やはりケミカルさは強めで,PXシェリーのようなニュアンスが余韻にある。
【Good/Very Good】
非常にフルーティで,トロピカルフルーツのニュアンスがしっかり感じられるが,ややケミカルな薬っぽいニュアンスがひっかかった。
シェリー樽熟成と考えられるニュアンスも奥からしっかりと主張してきて,最初に飲んだ時にはどういうわけかトロピカルやケミカルよりそっちの味が気になった。
改めて飲んでみると典型的なトロピカル&ケミカルなボトルで,このニュアンスから予想した。
70年代半ば,特に1976蒸留のトマーティンがまず思い浮かんだ。
あとはシェリー樽熟成のベンリアック,そしてたまにあるケミカルなニュアンスのあるベンリアックっぽいロングモーンが考えられた。
あとはロッホサイドやアイリッシュウイスキーなどにも似た系統のボトルがたくさんあると思われる。
・予想
1、トマーティン
2、ベンリアック
3、ロングモーン
あとはロッホサイドやアイリッシュを考えた。
以上のようなテイスティングと予想で回答メールをお送りしました。
正解は・・・、
ブッシュミルズ モルト 21年 スリーウッドマチュアード 40%
マディラウッドフィニッシュ,2000年ボトリング
アイリッシュウイスキーである,ブッシュミルズの21年マディラウッドフィニッシュでした。
強いトロピカルフルーツ&ケミカルなニュアンスといえば,やはりトマーティンやベンリアック,ロッホサイドあたりを考えてしまいますが,以前からしばしば書いている通り,アイリッシュも同系統の魅力を持っています。
ただし今回アイリッシュを候補には挙げつつも第3予想までに入れなかったのは,シェリーっぽさがあったのと紙っぽさやオイリーさがさほどなかったからです。実際はオフフレーバーの少ないアイリッシュでしたね。
そして自分が今回感じたPXのような甘いシェリー感は,どうやらマディラウッドフィニッシュから来たもののようですね。
シェリーカスク熟成のトマーティン1976に酷似していると思ってしまいましたが,一時期乱発されたトマーティン1976のリリースも最近はありませんし,これも十分代役になれるボトルだと思います。
安いところだと1万円を切る価格らしいですし,この人気ののフレーバー構成でこの価格なら,文句ないですね。
大島さん,興味深く美味しい挑戦状をありがとうございました。
#アイリッシュ (IRISH) #SBT