個人的には閉鎖蒸留所のスターです。
DALLAS DHU 1975-2004 28yo SIGNATORY VINTAGE #2355+58 46.4%
one of 432 bottles, Bourbon barrels
香りはワクシーでオイリー、アプリコットジャム、加熱したリンゴ、樹液、蜂蜜、アーモンド、ナツメグやキャラウェイなどのスパイス。
飲むと滑らかでヌルっとした粘性あり、蜜蝋ワックス、アプリコットティーと杏仁豆腐、蜂蜜のコクのある優しい甘味、スパイシーでワクシーな長い余韻。
【Very Good】
シグナトリーのダラスデュー1975、28年熟成。このボトラーらしい2樽のヴァッティングです。
バーボンバレルで28年熟成ですが、エグ味もないナチュラルな樽感のこのボトルはセカンドフィル以降のプレーンに近い樽と思われます。
ダラスデューは1983年に閉鎖されて今は博物館になっている蒸留所ですが、閉鎖蒸留所の中でも地味な扱いと思います。
しかし個人的には、個性もあり実力的にもその中でもトップクラスと思われ、愛好家に好まれる香味ですし、話題にならないのが昔から不思議でした。
ざっくりいうとクライヌリッシュに代表されるワクシー軍団の幹部ですね。
OMCが多かったように思いますが、これまで私が飲んだ70年代蒸留のものにはすべてこの個性があったと記憶しています。
まさかダラスデューが出てくるとは思いませんから、ブラインドで出題されたらほぼ確実にクライヌリッシュと答えるでしょうね。
さてこのボトル、今年娘の誕生日に開栓したのですが、やっぱりワクシーで粘性があって期待通りの香味です。
経年変化に加えて度数が低いことも手伝って、トロリと舌に染み込むようです。
概ね想定した香味でしたが、イメージよりもスパイシーな個性があったのが印象的でした。
しつこいですが飲めば飲むほど、ブローラとまではいかなくてもローズバンクやポートエレンよりは他と比べてわかりやすい個性に溢れた美味しさだと思いますけどね。。。
カスクストレングスとしては度数が低めで、ちょうどピークアウトして抜けてきそうなニュアンスもあるので、来年の娘の誕生日までに飲み終わるくらいを目安にして、抜け感も含めて楽しみたいと思います。
今回書き溜めたものはこれで一旦おしまいですが、自宅で飲んだ物を中心に不定期ですがブログを更新したいと思います。やはりたまにはモルトとしっかり向き合って味わい、それを表現して考察することは楽しいですね。
#ダラスデュー (DALLAS DHU)