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ニューリリース:ラフロイグ 30年 オフィシャル “イアンハンター・ストーリー, ブック1” 46.7%

個性的な長熟ラフロイグでした。

 

ラフロイグ LAPHROAIG 30yo OB "THE IAN HUNTER STORY, BOOK 1" 46.7%
one of 4800 bottles, 1st fill Ex-Bourbon Barrels

香りは熟成感のある柑橘系のフルーツと焦げ感のあるスモーク、生ハムメロン、少し松ヤニと針葉樹のウッディネス。
飲むとメロンや洋梨やレモンピールなどエステリーさの伴う強いフルーツがあるが、引き締めるウッディネスは強めでピートよりも長く残る。

【Good/Very Good】

オフィシャルのラフロイグ30年、イアンハンター・ストーリー、ブック1と銘打たれたリリースで、本の中身をくり抜いてボトルを収めるような装丁の入れ物に入っています。
イアン・ハンターというと蒸留所のオーナーだった人物ですが、次のオーナーだった(女性でむしろこちらのほうが有名な)ベッシー・ウィリアムソンの記念ボトルも、同様の装丁でリリースされたようです。

明らかに愛好家に向けたコレクターズアイテムで、ブック1ということは今後も同じようなスモールバッチのリリースが続くのだと思われます。

さて、肝心の今回のブック1の中身ですが、80年代後半の蒸留と思われ前半までのような独特の凝縮感は望めませんでしたが、長熟らしいエステリーさも伴うフルーティさがしっかりと感じられ、昔のラフロイグに感じがちな生ハムメロンのようなニュアンスもありました。

ただ、ファーストフィルのバーボンバレルで30年も熟成したためか、ややウッディネスは強く感じられ、松ヤニを伴う針葉樹のニュアンスも強めに感じました。

これがせっかくの長熟モルトの飲み心地をやや悪くしているようで、個人的な嗜好では過熟と感じました。

熟成感があって針葉樹的という部分においては、私も大好きな白州25年に共通のニュアンスがあり、香りの第一印象ではそのイメージだったのですが、全体的にはそれに比べると少々バランスが悪いようでした。

高額ですが今の市場では非常識な値付けではなく、それに見合った熟成感は間違いなくあるラフロイグで、ウッディなタイプが好きな人には間違いなく美味しいと感じるものだと思います。

 

#ラフロイグ (LAPHROAIG)

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