素敵なフルーツ感があって陶酔感もありました。
ノッカンドゥ KNOCKANDO 1971-1982 OB 43%
香りは心地良いオールド感、枯れたオレンジやグレープフルーツの皮、マスカットティー、奥から干し草や乾いたモルティ。
飲むと優しい口当たりから軽やかなフルーティへ。香りの印象に少し桃が加わる。さらりとした甘味と柑橘の酸味、わずかに土やピート、長くはないが心地良い余韻。
【Good/Very Good】
ひと昔前のノッカンドゥのオフィシャルボトルには、蒸留年と瓶詰年が記載されていましたが、これは1971年蒸留、1982年瓶詰です。
このあたりのヴィンテージのノッカンドゥで、熟成の短いトール瓶は、瓶詰め後期間が長いためかフルーティな反面少しオールド感の強いものや枯れ感を伴うものもあり、開栓後の劣化も早い印象があります。
しかし、突き抜けたフルーツ感には他に代えがたい魅力があり、飲むときにはワクワクします。
今回のボトルは状態も良く、わずかにオールド感や枯れ感はありましたが嫌な感じではなく、期待通りの多彩で陶酔感のあるフルーティさがしっかりと感じられました。
なお、ノッカンドゥには同じようなヴィンテージでも熟成が長い角瓶のほうにはこういうニュアンスのないものがほとんどで、全然香味が異なり、短熟のこの味は瓶内変化で出てきたニュアンスなんだと感じています。
この頃に広く売られていたボトルでヴィンテージがわかるオフィシャルボトルは少なく、「長熟+少しの瓶内変化」「短熟+長い瓶内変化」で飲み比べることができるのは、貴重なサンプルだと思います。
#ノッカンドゥ (KNOCKANDO)