サルファリーの抜けたニュアンスがはっきりと感じられました。
タリスカー TALISKER 1975-2001 25yo OB LIMITED EDITION 59.9%
one of 6000 bottles
香りは重さがある強いシェリー、プルーンとビターチョコレート、キャラメリゼしたナッツ、魚介の燻製、ヨードと強いスモーク、少しミーティでリッチ。
飲むと芳醇でパワフル。少し噛み応えがあるテクスチャー、ベリージャムの濃いフルーツ感、深みのあるとても良い渋味、磯っぽさと魚介ダシ、厚みがあり力強いピート、暖炉のような暖かさ、長く心地良い余韻。
【Very Good】
2001年にボトリングされた、オフィシャルリミテッドエディションのタリスカー25年です。
この頃から毎年カスクストレングスでリリースされていましたが、これは1975蒸留のものです。
のっけから感じるのは強いシェリー感、それも高貴なオールドシェリー感というよりも80年代に多い系統の重く少し野暮ったい系統のシェリー感です。
ボトリング当初は硫黄っぽいサルファリー感がかなり強く、閉口したドリンカーも多かったということでしたが、およそ17年が経過した現在はその片鱗は感じられるものの、嫌味というより明らかに香味を深めリッチさを与える要素になっていると感じました。
現在のこれを飲んでサルファだというドリンカーさんもいるようですから好みの問題もあるとは思いますが、個人的には明らかにプラス要素として捉えられるシェリー感でした。
香りにおいても味わいにおいても、タリスカーらしい海や強いピートのニュアンスと共に、そのシェリー由来の重厚で多彩な香味が感じられ、経年変化も相まって一体感がありました。
香味が多彩でテイスティングノートを書くのも楽しかったですね。
とても美味しく、飲むたびに結構な変化もあるので何度も飲みましたが、開栓後1か月程度のラストショットが一体感だけでなくフルーティさも強まって一番美味しかったです。
こういう、サルファリー要素が抜けてポジティブな要素になっているボトルは、飲まずに買ってしまったもののサルファリーだと知って開けていないストックが結構ある自分としては嬉しいですし、瓶内変化についての見識にもなりますね。
抜けるものと抜けないものがあるようにも感じていますので、そのあたりの考察もそのうちできるといいなと思います。
#タリスカー (TALISKER)