これは痺れるような美味しさです。
ティーニニック TEANINICH 1973-2002 SCOTT'S Selection 59.9%
香りはアプリコット、はっきりとニッキ、こなれているが滋味深く強いモルティ、樽感は強くない。
飲むと粘性あり、アプリコット、ニッキ、ワックスや樹液、噛み応えのあるモルティな旨味、クセがないがコクはある甘味、ジワリとスパイシー、輪郭がくっきり、余韻は長く心地良い。
【Very Good/Excellent】
2002年にボトリングされたスコッツのティーニニック1973、およそ29年の熟成です。
熟成期間が30年近くある割には度数がほぼ60%と保たれているのが特徴的なモルトですが、その香味、特に味わいには驚かされました。
香りからは独特のニッキっぽさが強く感じられ、樽感が強くないためかモルティさは熟成年数のわりに強く感じられる一方で、そこに刺々しさはなく滋味深い印象でした。
飲んでみると、ワクシーさや樹液っぽい濃縮感があり、噛み応えがあるほど凝縮したモルティな旨みが非常に魅力的でした。
甘味にはほどよいコクがあり、くっきりとした味わいですが余韻は長く、クセのある個性があるのにいつまでも飲んでいたいような魅力のあるティーニニックでした。
バイセンテナリーボトルも含めて、最近飲んだ中では一番美味しいのではないかと思えるボトルで、最近発売されたウイスキーガロアで高評価した信濃屋さん向けの長熟とは真逆の魅力です。
ただし、このスコッツはボトリング当初は相当荒々しい酒であったことは想像に難くなく、今やっと飲み頃になったのだと思います。それもハイプルーフに慣れた愛好家向けの飲み頃です。
そういう意味でも、すぐに皆にとって美味しかった信濃屋さんのボトルとは対照的ですね。
#ティーニニック (TEANINICH)