これもさすがのMHDクオリティでした。
ラガヴーリン LAGAVULIN 1992-2016 23yo OB for China #5745 55.7%
one of 420 bottles, BODEGA SHERRY EUROPEAN OAK
香りはアプリコットやプラムのジャム、熟したプラム、チョコレート、豊かなモルティ、魚介ダシ、アーシーさを伴う滋味深く強いピート。
飲むと芳醇に広がる、プラムジャムなど香り同様に濃縮したフルーツ、コクのある甘味と引き締める淡い渋味、ダシの旨味と心地良い麦の旨味、滋味深いモルティ、じわじわと強いピート、長い余韻。
【Very Good】
昨年リリースされたオフィシャルシングルカスクのラガヴーリン1992、23年熟成です。
BOYAO ZHAOという中国の方が選んだ樽という記載があります。
ラガヴーリンの日本向けのシングルカスクなんてボトリングされた記憶がなく、どれだけ力がある人なのかわかりませんが悔しいです。
リリースは知っていたのですが、中国向けのボトルなので買う術がなく、飲む機会は無いだろうと思っていたのですが、有楽町のお客さんで購入してくれた方がおり、飲むことができました。
記載ではボデガシェリーヨーロピアンオークとされていますが、ディアジオで大量に購入しているという噂もあるソレラシステムの樽だとすると基本はアメリカンホワイトオーク製であるはずで、どういうスペックの樽かちょっとよくわかりません。
肝心の中身ですが、ほどよいシェリー感が効いていますが豊かなモルティな要素や滋味深さを感じるピーティさがしっかりと主張する香りでした。
飲んでもやはり芳醇な広がりがあり、心地良いシェリー感が全体を包んでいました。甘味と渋味のグッドバランスも楽しめ、ディアジオらしいモルティさも残っており旨味も十分でした。
アイラのカスクストレングスらしいピーティさも強く、アイラのシェリーカスクとしてバランス良く仕上がったモルトだと思いました。
昨年ボトリングされた近い年代のラガヴーリンのシェリーカスクだと、バイセンテナリーの25年、エクスチェンジ向けのシングルカスク1991チャリティボトル、そしてこの中国向けの3本があり、どれが好みかは意見の分かれるところだと思います。
個人的にはエレガントさが際立ったヴァッティングのバイセンテナリー25年、同系統ながら厚みと輪郭の明確さが際立ったチャリティの1991、そしてシングルカスクらしからぬバランス感覚の今回の1992という印象でした。
そして、どれも極めて美味しかったですが、私の好みはその順番でした。
この3本に関しては、バイセンテナリーの年にボトリングされたということもあり、今後もずっと語られていくように思います。
飲む機会をいただけて本当にありがたかったです。
#ラガヴーリン (LAGAVULIN)