まさかの追加リリースに、バタバタさせられました。
ラガヴーリン LAGAVULIN 1991-2016 OB 200th ANNIVERSARY CHARITY BOTTLING 52.7%
one of 522 bottles, ex-sherry butt
香りは芳醇で複雑で力強い、全体を包む心地良いシェリー感、プラムやベリーの古びたジャム、ドライフルーツやローストナッツ、高級なビターチョコレート、ハーブやグローブなどのスパイス、強く鞣し革や腐葉土、磯っぽさ、古びたニュアンスもあるが深みのある強いピート、優しいヨード、エレガントさがありグラマラス、リッチで陶酔感あり。
飲むと淡い粘性のある滑らかな口当たり、強く芳醇に広がる、香り同様の濃縮フルーツや高級チョコレート、リッチで深い味わい、心地良い甘味と淡い渋味、穏やかな魚介の旨味、しっとりしたニュアンスもある強いピート、陶酔感のある長い余韻。
【Excellent】
昨年はラガヴーリンのバイセンテナリーイヤー(200周年)であり、記念ボトルがジャズフェス向けノンエイジ、8年、12年、アイラフェス向け18年、25年とリリースされ、ひと通り飲んでボトルもなんとか買えてひと安心していました。
ところが今年になって、ウイスキーエクスチェンジから突然このバイセンテナリー表記の追加リリースの案内が来ました。
チャリティボトルということもあって、1200ポンドオーバーというかなりの高額ボトルで、抽選販売でした。
スペックも1991-2016のシェリーカスク熟成と、非常に美味しかったバイセンテナリー25年とほぼ同スペックであり、いわば25年の構成原酒で特別な1樽を選んだというようなものと推察されました。
欲しいBARを何軒か知ってましたし、当たればそこで開けてもらって私も飲めますし、仲間と一緒にダメ元で抽選に応募してみました。
ところが応募者がほとんどみんな当たりました。(笑)
バイセン25年で財政難になった記憶も冷めやらぬうちですし、世界のラガ愛好家にとってもさすがに高額過ぎたということでしょう。
肝心の中身はというと、有楽町で開いたときにじっくりテイスティングさせていただきました。
一言でいうなら、予想通りバイセン25年とかなり近い香味です。
テイスティングノートを見ていただければご理解いただけると思いますが、同じように熟成感と高級感のあるシェリーカスクのアイラモルトで、極めて複雑でエレガント、グラマラスなボディも残っており素晴らしいです。
よく似た中で強いて違いをあげるとしたら、今回のものにもエレガントさはあるのですが、25年よりわずかに粗野なところがあり、男性的でくっきりとした強い味です。
そこは良くも悪くも調整のないシングルカスクらしい部分なんだと思います。
こういう樽や、やや弱いがこなれた樽なんかをヴァッティングして25年は作られていたんだということを実感しました。
いろんな意味でかなり悩み、出てこなけりゃよかったのにとまで思った時もあったボトルでしたが、結果的には出会えて良かったと思える素晴らしいリリースでした。
#ラガヴーリン (LAGAVULIN)