今年から21年が変わったようで、まずはUKマーケットのものです。
スプリングバンク SPRINGBANK 21yo OB for UK 49.6%
one of 702 bottles, Oloroso Sherry Butt
香りはアプリコットティー、バニラクリーム、オレンジオイル、淡くヘタ付きのイチゴ、蜂蜜、心地良い麦感、ナッツ、リッチ、淡い磯感、ピートはあるが強くない。
飲むとアプリコットジャムやオレンジマーマレード、少しオイル、噛み応えを感じるテクスチャー、強いコクのある甘味、優しくミネラリーな塩気、麦の旨味あり、心地良いオークのタンニン、ピートはあるが穏やか、バランスの良い余韻は長め。
【Good/Very Good】
スプリングバンク21年オフィシャルボトル。
毎年この金ピカラベルでリリースされてきましたが、今年は複数のマーケット向けにそれぞれシングルカスクでリリースされるようです。
この英国向けのほかに、これからイタリア向けやドイツ向け、ベルギー向け、そして日本向けも出てくるようです。
オランダ向けや米国向けが出てくるという噂もありますね。
バットとはいえ21年のシングルカスクで702本というのはちょっと多すぎる気がしますので、詰め替えがあったのかもしれません。
肝心の中身ですが、開栓したては少し野沢菜の漬物のような植物感が気になったのですが、2回目ではすでにほとんど感じられなくなっていました。
シェリーカスクですがその影響は支配的でなく全体にふんわり効いている程度です。
香りからはややまったりとした濃縮感のあるフルーツやナッティでクリーミーなニュアンスを感じ、心地良い麦感も好印象でした。そして最近のバンクらしい磯っぽさやピート感は意外に強くありませんでした。
飲んでも多彩さと凝縮感があり、コクのある甘みと塩気と麦の旨み、引き締めるタンニンとピートといった要素のバランスが良く、カスクストレングスでニューリリースのシングルカスクとしてはずいぶん仕上がった印象でした。
ボトリング本数の意識に引っ張られた感も否めませんが、やはり複数樽のニュアンスを感じるように思います。
しかしそれは良い意味での多彩さや仕上がりの良さに結びついており、飲み心地も良く美味しくいただきました。
日本向けも含めて、他のマーケット向けを飲むのも楽しみにしています。
#スプリングバンク (SPRINGBANK)