ウェストポートとしては意外な香味でした。
ウェストポート WEST PORT (GLENMORANGIE) 1996 18yo KINKO "Heart of Tain" 56.7%
one of 198 bottles, Hogshead
香りは若々しいオレンジとレモン、やや青リンゴ、まだ若い桃、バニラ、樽は強くなく素朴で強い麦感。
飲むとヒリヒリとスパイシー、オレンジ、バニラ、少しクリーム、シロップの甘味、酸味あり、素朴で強い麦の旨味、オーク感と少しナッツ、プレーンな余韻。
【Good/Very Good】
キンコーさんがわりと最近ボトリングしたウェストポートの1996、いわゆるティースプーンモルトでブレンデッドモルト表記ですが中身はほぼ100%グレンモーレンジのはずです。
アイキャッチの良いラベルで、キンコーさんらしくボトリングから少し置いてからのリリースのようですね。
良い樽を値上がり前に購入しておいて適切なタイミングでリリースするというのは、体力のある酒屋さんならではの技ですが、価格的にもウイスキーの中身的にも個人的にはとても良いことだと思います。
さて、ウェストポートとしてボトリングされるモーレンジは、ここ数年いろんなボトラーからたくさん出ていますが、バーボン感も効いていて華やかでモーレンジらしいなと思えるものが多い印象でした。
ただし今回のキンコーさんのものはちょっと印象が異なり、モーレンジらしい強く華やかな樽香はあまり感じられませんでした。
もちろんバーボンカスクっぽさはあるのですが比較的プレーンな樽感で、フルーツよりも素朴な麦感がメインの香味だと感じました。
素朴で美味しいモルトという印象で、モーレンジのオフィシャルボトルにはめったに感じられない北ハイランドっぽいニュアンスがしっかりと感じられるリリースでした。
熟成感が前面にでていないタイプなので賛否分かれるかもしれませんが、個人的には結構好きなタイプです。
私は開栓後しばらくたってから飲みましたが、もっと時間が経ってからのほうが美味しいタイプだと思います。
未開栓で長期保存するとクリーミーさが強くなり口当たりもこなれてくると思われ、さらに舌に染み込むような麦の旨味を感じるようになるとさらに自分好みになると思われます。
#グレンモーレンジ (GLENMORANGIE)