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自宅テイスティング:ハイランドパーク 1992-2013 21年 エイコーン ブリュットドフュー

もともと美味でしたが、少しの瓶内変化でさらによくなりました。

 

ハイランドパーク HIGHLAND PARK 1992-2013 21yo ACORN'S Brut de Fut 66.8%

・香り:
ほどよく効いた心地よいシェリー感、アプリコットジャム、しっかりラムレーズン、ミルクチョコレートがけのドライオレンジ、ドライフィグ、ナッツ、ヘザー、濃厚な蜂蜜、奥からレザーとアーシーでスモーキーなピート、かなりリッチ。

・味わい:
かなりの濃縮感あり、トロミとヒリヒリとしたスパイシーさを同時に感じる、オレンジマーマレード、ドライパイナップル、ヘザー、蜂蜜も感じる強いコクのある甘味と穏やかな酸味、オークのしっかりしたタンニンが味を深める、少しオイリー、複雑さもあって非常にリッチでパワフル。

・余韻:
濃縮感のあるフルーツやコク深い蜂蜜の甘味と強めのスモークが長く長く残る。

・加水:
スパイシーさが和らいでスムーズになるが味わいはそれほど崩れない。キウイっぽさや少しヘザーのような植物感が強まる。

・総評:
支配的でないほどよいシェリー感があって、非常にリッチなモルト。近年シェリーのオフフレーバーは全くない。
濃厚なフルーツ感もさることながら、ハイランドパークらしいヘザーとコク深いハニー、そしてアーシーさを伴う十分なスモーク、これらが混然一体となって押し寄せるすごいモルト。
飲み応えがあり1杯の満足感がありながら、ほどよい熟成期間のためか飲み疲れする要素が少なく完成度の高いモルト。
この形での完成度は昔のボトルには散見されたが近年系では極めてまれだと思われる。

【Very Good】

エイコーンの「ブリュットドフュー」ラベルでリリースされたハイランドパーク1992、21年熟成です。
リリース当時にも飲んでおいしかったボトルです。

66.8%と熟成期間の割に非常に高度数ですが、そこまでアルコールを感じない香味で、近年シェリーのオフフレーバーや物足りなさを感じない心地よいシェリー感が全体を包んでいます。
良いシェリーカスクでほどよく熟成した濃厚な果実などのニュアンスがありながら、ヘザーやハニー、土っぽさやスモーク優位のピート感などのハイランドパークらしい要素がしっかりと感じられるボトルです。

ボトリング当初から美味しかったですが、飲んだ時が口開けだったこともあってかもっとスパイシーでアルコールを感じるボトルでした。
数年しか経っていませんがややこなれてきた感じもあり、非常に美味しいです。

エイコーンさんは好きなボトラーですが、突き抜けたと言えるものまではなかなかありませんでした。
しかしこれは傑作といえる素晴らしいモルトだと思います。
90年代以降蒸留ののハイランドパークでは、間違いなく私の中ではベストなボトルです。

満足感があるのに引っ掛かりがない素晴らしいモルトで、いくらでも飲めますね。

 

#ハイランドパーク (HIGHLANDPARK)

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