MENU

ニューリリース:グレンロセス 2004-2015 11年 キングスバリー ゴールド #11519

近年の若いシェリーの良いものの典型だと思います。

グレンロセス GLENROTHES  2004-2015 11yo KINGSBURY GOLD #11519 GLENROTHES  2004-2015 11yo KINGSBURY GOLD #11519

グレンロセス GLENROTHES  2004-2015 11yo KINGSBURY GOLD #11519 58.0%
one of 588 bottles, SHERRY PUNCHEON

近年系だが厚みを感じるヨーロピアンオークのシェリー、ベリージャム、ビターチョコレートがけのオレンジ、カラメル、アメリカンコーヒー、ハーブ、クローブ、ナッツ、多彩でリッチ。
飲むと滑らかな口当たりから力強く広がる、濃縮プラム、レーズン、ビターチョコレート、ハーブリキュール、少し青草の植物感、濃い甘味と引き締める渋味とエグ味、しっかりウッディ、味も複雑で深さもある、ボディが厚く余韻は長い。

【Good/Very Good】

キングスバリーのニューリリース,グレンロセス2004,11年熟成。
シェリーパンチョン表記で非常に濃い色です。

のっけから期待通りのガツンとくる濃厚シェリーカスクの香りです。ベリージャムやビターチョコレート、カラメルやコーヒー、そしてハーブやスパイスといった、ファーストフィルシェリーでしばしば感じる多彩な香りが強く主張します。
恐らくはファーストフィルでしょうか、短熟ですがしっかりと樽が効いているようです。

飲んでみると粘性があるためかスペックの割に滑らかな口当たりですが、若いモルトらしくそこからパワフルに広がります。香り同様にシェリーカスクが効いており、濃縮感のある甘さと味を深める苦みが堪能できました。
さすがにまだ少し未熟っぽい雑味も感じますが、多彩さや深みもあって飲みごたえのあるリッチなシェリーのモルトでした。

ピートもそうですが、シェリーの効いたものだと若くても飲めるものが多いというのは以前から書いてきましたが、シェリーの質にはもちろんバラつきがあります。
これは近年のバリシェリーのモルトとしてはかなり完成度が高く、木材っぽい生臭さもなくすでに美味しくいただける仕上がりでした。

まだ雑味もありますがこれが瓶内変化でポジティブに変化することが予想され、今後のさらなる仕上がりに非常に期待が持てると思います。

良いシェリーカスクは少なく、もしかすると今はイマイチなものも今後良くなるのかもしれませんが、良くならないかもしれないものをストックするのには勇気がいります。
そういう意味では、現時点ですでに美味しいこういうものは、まさに今ストックしておくべきシェリーカスクのモルトなのかもしれません。

BARで飲みながら、高卒でドラフト1位の野球選手のようなモルトだという話になりましたが、即戦力にもなりそうでさらに成長力にも期待できるという意味で、まさにという例えだと思いました。


 

#グレンロセス (GLENROTHES)

この記事を書いた人