赤玉の中でも突き抜けた傑作だと思います。
グレンリベット GLENLIVET 1954 15yo OB 45.7%
香りは心地良いオールド感、素朴で地味深い麦感、オレンジリキュール、時間とともにナチュラルな洋梨や桃、グァバもでてくる、井草、燻したワラ、オールドピートがしっかり。
飲むと滑らかな口当たり、香り同様の多彩なフルーツ、少し噛み応えもある麦とその旨味、優しいコクを感じる甘味、裏打ちするオールドピートと粘土っぽさもあるアーシー、強い陶酔感のある妖艶で長い余韻。
【Very Good/Excellent】
オフィシャルのいわゆる"赤玉"のグレンリベットですが,1954のヴィンテージ表記のある15年熟成で,イタリア向けにボトリングされています。
自分が大好きなボトルです。
逆算すると1969-1970くらいのボトリングということになりますから,最低でもボトリング後45年は経過しているはずなのですが,枯れた印象や過度なオールド感は無く,非常に状態も良好でした。
香りからは当時の麦の太さを感じる素朴で滋味深いモルティが感じられ,時間と共にフルーツ感がどんどん強まってきました。取ってつけたところの無いナチュラルな桃や洋梨,そしてグァバっぽいニュアンスまで感じられ,また,50年代だけあってかオールドピートもかなりしっかりと主張してきました。
飲んでも香り同様に多彩なフルーツ感や滋味深く噛み応えも感じるような麦の旨味があり,全体を裏打ちするようなオールドピートや大地を感じるアーシーさも十分に堪能できました。
上記のニュアンスが混然一体となり,妖艶さも帯びており,非常に強い陶酔感にすっかりやられてしまいました。
このボトルを飲むのは今回が初めてではないのですが,何度飲んでも突き抜けた美味しさです。
今思い出せる限り,自分の中でのベストグレンリベットはこれかもしれません。
#グレンリベット (GLENLIVET)