いま一番注目し、また敬愛している杜氏が、広島県竹原の竹鶴酒造・石川達也さんだ。
始めに断わっておきたいのは、竹鶴酒造はニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝氏の実家だが、この酒蔵に注目したのは「ニッカ繋がり」からではなく、石川杜氏の酒と酒造りの考えに共感したからだ。
私は日本酒ブームのなかで、吟醸、新酒、透明、冷蔵庫で冷やして飲むことを良しとする巷の傾向に、ずっと違和感を覚えていた。
あるとき、たまたま読んだのが石川杜氏がお書かきになった小冊子(HP左下の「竹鶴小冊子章別」から本文にアクセス)だった。
・自然に造った酒は色がある。
・酒は寝かせて熟成させると旨くなる。
・酒は常温保管で問題ない。
・「冷や」とは常温のこと。
・酒は、冷たくするより温かく(燗)するほうが魅力を発揮しやすい。
・酒は「頭」(薀蓄や巷の常識)で飲むことなかれ。
・酒は飲んで旨いかどうかがすべて。
日頃、日本酒に対して疑問に思っていたことに応えてくれる石川杜氏の言葉に、私の目からウロコがバラバラと落ちた。
写真は、竹鶴酒造に伺ったときにいただいた「間違いだらけの酒常識」(石川達也杜氏著)。
石川杜氏は、「日本酒と日本酒の飲み方」を教えていただいた恩師である。
いま一番、食べてみたいびしゅ鍋(涎)。
#Whisk(e)y, Beer以外の銘酒