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コニサーズクラブ(12/7/22)テーマ「クライネリッシュ」

クライネリッシュ山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.7.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「クライネリッシュ」である。

 クライネリッシュ、この会では人気のブランドだけに2010年12月から2年経たずと登場している。

 さてクライネリッシュの印象であるが、人気とは裏腹にヌカ臭いイメージが私の中で出来上がっている。前回のテイスティングではそんなマイナスイメージを払拭するモルトたちが5本揃い嬉しい誤算ではあった。

 そして今回はまたまたヌカである。1本目をテイスティングしたところで、ヌカの個性からクライネリッシュの名前をマスターに伝えたほどだから間違いは無い。

 もちろんヌカの香りのしないモルトも3本あり、全体の印象としては悪くないモルトたちであったことを付け加えておこう。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] テイストスティル クライネリッシュ ラムカスク cask no.4898 268/1 1995-2007 12年 50% ***

(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいにフルーティな香りが出てくる、北ハイランド系のややドライなものだ。北国フルーツというのかもしれない。ややヌカの香りがする。

(味)  フルーティな味わい、しかしピリピリと舌を刺す感じがある。ややドライで、にがみを感じる時もある。

*** [No.2] スリーリバーズ クライネリッシュ 46/240 1989-2011 22年 51.6% ***

(香り) トップノートはヌカの香り。すぐさまヌカは消えていきエレガントなフルーツに変わる。さらにミントが感じられるようになるが、フルーツの香りは弱くなる。  キャラメル香が顔を出したことから、バーボン樽熟成と感ずる。

(味)  酸味とコク、濃い味わいだ。味の数は少なくないが単調に感じられる。しだいにエステリーな含み香りが強くなり、南国フルーツが現れる。

*** [No.3] ダンカンテイラー クライネリッシュ cask no.3230 182/204 1990-2012 21年 53.2% ***

(香り) トップノートは柔らかな香り、ややエステリー。しばらくグラスを回していると、たいへん良い香りになる、漠然と良いと表現しているが、まさしく良い香りなのだ。長熟を予感させる香り。また甘い香りも心地よい、リフィルシェリーか。

(味)  たいへんフルーティで、かつ旨みが感じられる。それにバランスする酸味が心地よい。しばらくするとウッディな含み香も出てくる。

*** [No.4] ゴードンアンドマクファイル クライネリッシュ cask no.3098 1984-2011 53.6% ***

(香り) トップノートはフルーツと酸味。しだいに熟成由来のやや濃い目のエステル香が出てくる。注意深くすると、木の香り、変わった樹液の香りが感じられる。

(味)  木に包まれたような印象。木の香りとフルーツが広がり特徴的な味わい。やや渋味が感じられる。

*** [No.5] エイコーン クライネリッシュ cask no.6076 1989-2009 55.4% ***

(香り) 砂糖水を感じさせる香り。ややアルコール感が強い。エステリーかつ甘い香り。しだいに焼いた砂糖菓子の香りが出てくる。さらにキャラメル香も。

(味)  酸化した香りの含み香。フルーツ香は弱く、やや若さを感じる。

#Connoisseurs Club #Tasting Note

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