山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2013.6.23 スタンドバーにて
今月のお題は、「ダルユーイン」である。
それにしても話題性のない蒸留所である、わかっていることといえばジョニーウォーカーのキーモルトであることくらいであろうか。
かつてのテイスティングメモを紐解いても、当時のUD花と動物シリーズの加水タイプ、OMC、SMWSのカスクストレングスの3本を飲んだきりである。またそのテイスティングノートも特に特徴的なメモは残されていない。
そんなダルユーインなので、ハウススタイルを論じる資格もなさそうだ、今回は早々に5本を紹介していくことにしよう。
*** [No.1] ウイスキーエクスチェンジ ザ・シングルモルト・スコットランド ダルユーイン cask no.809 1/230 1982-2009 27年 46% ***
(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいに素敵な酸味のエレガントな香りに変化する。奥には梅の香りもあり、香りの数はたいへん多い。
(味) かすかにピートを感じる、基本的にドライ。砂糖水っぽい味わいを感じるのは度数が低いせいか。 香りの数に比べ、味の数の少ないところが残念ではある。
*** [No.2] アーカイブス ダルユーイン ホッグスヘッド 1/265 1983-2012 28年 47.3% ***
(香り) トップノートはハッカとミント、No.1とは香る順番が違う。ややスパイシーな中に、キャラメルのようなまったりした香りもある。しだいにバランスが取れてきて瑞々しい香りとなる。
(味) たいへん爽やかなフルーツを幾つも感ずる、秋の青空のようなあじわい。わずかにピリピリとした印象も。押し出しの強い味や香りは無く、ライトに感じることもある。 わずかに紙臭い香りも見え隠れする。
*** [No.3] オールドモルトカスク ダルユーイン バーボンバレル 1/265 1977-2011 14年 50% ***
(香り) ミントの香りで始まるがすぐさまエレガントに変身する。奥にはまったりとしたオゾン香もあるが、しばらくグラスを回していれば爽やかな印象になってくる。 わずかな甘い香りが心地よい。
(味) 花の香りを伴うフルーツ。わずかに苦味を感じるが嫌味な物ではない。清々しい味わいで、良い意味でライトボディ。わずかなパフューム香もある。
*** [No.4] ダンカンテイラー ダルユーイン cask no.4335 107/214 1983-2011 27年 54.4% ***
(香り) トースティな香りが強く香る。かすかなピートがアクセントになっている。タクアンの香りが見え隠れする。
(味) やはり味わいもトースティ。ドライな印象で味の数は多いほうでは無い。ややひねた含み香も。
*** [No.5] SMWS No.41.33 ザ・26モルト 1990 14年 60.4% ***
(香り) トップノートはキャラメル香。しだいにミントとハッカが香るようになる。さらにグラスを回していると香りが開き、様々な香りが立ってくる。 高貴なバラの香りも感じられる。
(味) トースティな味わいに支配される、わずかな苦味がアクセント。基本的にドライ。