SMWS 2007 SUMMER BOTTLING Tasting in Nagoya
Bar Barns 2007/06/24
山崎白秋さんに書いていただいたソサエティ(SMWS)試飲会のテイスティングノートを紹介します。
*** グレンファークラス 1.135 36y 54.7% ***
(香り) トップノートは、テステリーかつエステリー。最初は長熟感は控えめと感じるが、しばらくすれば深みのあるウッディーな香りに包み込まれる。奥にはバニラのような甘い香りも感じられ極めて複雑。すばらしい香りである。
(味) 味も香りに負けずウッディーである。長熟由来の渋みも感じられ、なおかつ心地よい甘味で満たされる。いつまでも至福の時間は終わらない。
*** ハイランドパーク 4.112 24y 55.3% ***
(香り) 軽くピートが香る。軽いエステリーとフルーツ香、わずかな酸味。複雑ではあるが一つ一つの香りがどれも弱い。
(味) まず若さを感じてしまう。フルーツと酸味のバランス。アルコール感が強めでやや単調に感じられる。麦芽由来の甘味と軽いピート。
*** ハイランドパーク 4.113 22y 52.7% ***
(香り) トップノートはキャラメル、それほどまったりしたものではない。酸味が香りを引き締めている。
しばらくすれば、奥の方に熟成を感じられるが、さっぱりとしたものである。
(味) フルーツと酸味。軽いピートをともなう。口ざわりがザラザラするのはピートのせいか。
*** トマーチン 11.28 16y 55.6% ***
(香り) 非常に爽やかで青空のような良い香りである。高貴なフルーツ。それでいてとてもふくよか。
(味) 濃い目のフルーツが口いっぱいに広がる。フィニッシュはひねた味わいが残る。
*** マッカラン 24.97 16y 57.0% ***
(香り) まず醤油が飛び込んでくる、酸化した甘味、こげたゴム。しばらくすれば干しブドウの香りが出てくる。
シェリー好きにはたまらない香りではないだろうか。
(味) やはりこげたゴムがひろがり、じめじめとした湿気くささ。
*** クライヌリッシュ 26.48 22y 56.6% ***
(香り) しっかりとしたフルーツ香と軽いピート。しばらくすれば奥に熟成香を感じ取ることができる。さらに時間をおけばキャラメルも香ってくる。
全体に軽いながらも複雑な香りである。
(味) フルーティーかつフルーティー。軽いピートが味を引き締めている。さらにキャラメル味が心地よい甘味とともに感じられる。
*** ラフロイグ 29.59 17y 58.9% ***
(香り) 酸味を伴う強いピート。やや単調な香りであるが、時間とともにふくよかさがでてくる。
(味) やはりピートは強いが、甘味や旨みがすばらしい。旨みは時間とともにさらに心地よく広がってくる。単なるピートのハードパンチではないモルトである。
*** クラガンモア 37.34 14y 60.6% ***
(香り) トップノートはえぐみやカラメル、醤油の香り。ただしこれで終わることは無い。慎重に香りを探せば、そんな邪魔な香りの奥にすばらしい熟成香が隠れているのがわかる。
正当派ではないが、なぜか手放せないモルトと感じさせる。
(味) ややこげた印象、シェリー樽の個性というよりもシェリーそのものを感じる。しかし奥にはしっかりと熟成感がしまわれており、しばらくすれば開放される。
*** カリラ 53.103 13y 60.7% ***
(香り) ピートは強いがボディが軽い。ややジャーキーではあるがピートが勝つ。
(味) 酸味が心地よく、ストレートなピートとコンビを組む。ジャーキーで旨みもある。
*** カリラ 53.110 10y 59.9% ***
(香り) ピートと酸味が香るが、じつに爽やかである。アイラの曇り空ではない。
(味) 味はやや単調でピートが勝ってしまう。
*** モートラック 76.51 10y 60.9% ***
(香り) トップノートはキャラメル、さらに砂糖菓子、ザラメを連想する香り。アルコール感が強い。
(味) ややアルコール焼けした味わい。まったりとしたフルーツ。
*** グレンキース 81.13 12y 60.7% ***
(香り) 青リンゴ系のフルーツ香。フレッシュなフルーツが心地よい。ややアルコール感が強い。
(味) 酸味のあるフルーツ。やや単調。アルコール感が強い。
#SMWS