山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2009.5.24 スタンドバーにて
今月のお題は、「ロイヤルロッホナガー」である。
マイナーな蒸留所というわけではないが、オフィシャルボトルとレアモルトシリーズ以外お目にかかったことが無く、ある意味マイナーなモルトといえよう。
もちろん、ハウススタイルなど頭の中に出来上がっているはずもなく、蒸留所を絞り込んでいっても名前を出すことは出来なかった。
今回あらためてテイスティングして、樽由来の深い香りのモルトが多く、まだまだ素晴らしいモルトがセラーには寝かされているだろうと推測できる。もっと多種のモルトをリリースしてもらいたいものだ。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.103.7 1969-2001 31年 53.6% ***
(香り) きわめてエステリー、有機溶剤の香り。フルーティー、しかも濃い、ミントの香りも感じられ重たくならない。しだいに素晴らしくエレガントになる。
(味) 口に含むとウッディな味わいが広がる。樽の香りが素晴らしい。ややドライに感じる時もある。しばらくすればバニラも味わうことができる。
*** [No.2] ディアジオ レアモルト ロイヤルロッホナガー 1974 bottle no.2636 30年 56.2% ***
(香り) トップノートはエステリー、ややヌカっぽいところもある。わずかに荒さとアルコール感がある。しだいに熟成香が開いてくる、黒糖のような深い香りを伴って。
(味) 以外にドライである。フルーツの味わい。見え隠れするウッディな味わいが心地よい。
*** [No.3] ダンカンテイラー ピアレス ロイヤルロッホナガー オーク 1986-2009 cask no.942 100/116 22年 56.4% ***
(香り) ツンとシャープな香り。次にミント系の香りが立ってくる。やや穀物っぽい香りがする時がある。
時間とともにエレガントに変わり、奥には古い樽の香りが感じられるようになる、もちろん良い意味でのものだ。
(味) 古い樽香が素晴らしい。シャープでドライ、アルコール感がやや強い。軽くピートが感じられる。加水でフルーティーに変わってくる。
*** [No.4] シグナトリー ロイヤルロッホナガー リフィルシェリー cask no.427 20/640 1991-2007 16年 58.3% ***
(香り) 香りの立ちが遅い。ややヌカの香りがする。砂糖水の香り、やや薄っぺらい印象。熟成が足りないことに由来する甘みが感じられる。
(味) シャープでドライ。アルコール感が強く、やや熟成不足。
*** [No.5] ブラッカダー ロウカスク ロイヤルロッホナガー 220/260 1977-2005 28年 58.5% ***
(香り) エステリーでスウィート。たくさんのフルーツが現れる、ウッディーな樽香も素晴らしい。シェリー樽由来の香りも感じられる。
(味) アルコール感が強い。フルーティー、さまざまなケーキの甘い含み香が現れるが、フィニッシュはドライで甘さを引きずらない。しばらくすれば素晴らしい樽香が感じられるようになる。
★モルト価格ランキング★
(ミラーサイト)Wikiモルトウイスキーカタログ
ネットショップで手に入るモルトウイスキーを価格順にリストしました。
#Tasting Note