山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート
2009.4.26 スタンドバーにて
今月のお題は、「カリラ」である。
カリラ、いわずと知れたアイラモルトのビッグネームだ。会においても何度となく登場している蒸留所である。
今回は長熟でピートは弱くなるかがテーマであったが、半分正解で半分不正解といったところか。
香りのメモをみるとピートの文字は一回しか出てこない、がしかし味には明らかにピートの文字が個性として記されている。
ピートを焚いたモルトでも熟成を経れば、ピート一色といった個性では無く、樽香、フルーティーさ、エレガントな香りな複雑さがあらわれ、味わい深いモルトに仕上がることを再認識した。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] カリラ アンピーテッド 8年(オフィシャルボトル)59.8% ***
(香り) トップノートはフルーティー、ミントの香りも。香りの立ちは遅い。しだいにいがいがした香りが出てくる。軽い酸味とハーブ、奥には甘い香りも。
(味) 軽いピート。うまみ成分を感じる。熟成由来の苦味を感じる時もある。
*** [No.2] ダンカンテイラー カリラ 1989-2204 bottle no.199 54.4% ***
(香り) フルーティーで色彩感豊かな香り、酸味が心地よい。しだいにバニラ香が強くなる。非常にエレガントな印象。
(味) 味もエレガントである。ピートは強く感じるが、酸味と甘みがあり味わい深い。ピートは強いが、ピートだけに支配されないモルトといえよう。
*** [No.3] ブラッドノック蒸留所 会員限定ボトル カリラ ホッグスヘッド 1983-2008 bottle no.4809 149/253 24年 54.3% ***
(香り) トップノートは軽くヌカの香り、次にピートを感じる。すぐにヌカは消え去り、ミント系の上品な香りに変化してくる。
(味) 中程度のピート、極めてシャープなピートだ。ピートだけの個性ではなく、フルーティーな味わいも素晴らしい。
*** [No.4] シグナトリー カリラ ホッグスヘッド cask no.04/795 93/243 1979-2005 25年 58.4% ***
(香り) 軽いヌカの香り。まったりと濃い香りで深みを感じる。やや重い印象ではある。
(味) 中程度のピート。ピリピリと刺す、アルコール感が強い。
*** [No.5] キングスバリー カリラ バーボンカスク cask no. 12618 1974-1998 23年 60% ***
(香り) ヌカっぽいトップノート。しだいにフルーツ香が強くなり、トロピカルフルーツがたくさん現れる。
(味) 味はピートが支配する。心地よい酸味がバランスしている。ややピリピリ感があり若さと感じるときがある。
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#Tasting Note