山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
今月のお題は、「低アルコール度数の長期熟成の 50%UNDER」である。
以前のテーマで「アルコール度数が高いと美味いか」の逆で「アルコール度数が低くても美味いか」をテーマとしている。
結論からいえば、度数が低くても美味いが、やはり香りの立ちが遅かったり、軽いイメージがあるのは隠せない。どこか枯れた印象を持ってしまうのである。
もちろん、25~30年熟成のモルトなので美味くないわけがないが、驚くような個性もないことは確かである。
さて、そんなモルト5本を紹介しよう。
*** [No.1] ダンカンテイラー ピティーバイク オーク 1979-2005 cask.no5632 084/256 26年 45.9% ***
(香り) 軽くエステリー。軽いピートを感じる、いがいがとした香り。北ハイランド系の香り、それも枯れたものである。しだいに酸味やエレガントな香りが立ってくる。
(味) 高価なフルーツの饗宴。次から次へと、さまざまなフルーツがでてくる。
*** [No.2] モダンマスターズ ダラスデュー 1975 46.5% ***
(香り) 軽くエステリー、エレガントでスイート。極めて上質のフルーツ香。
(味) あっさりとしたフルーツ、やや枯れた味わい。砂糖水のように感じるときもある。
*** [No.3] シグナトリー ダラスデュー シェリー 1975-2006 cask no.1493 142/184 30年 46.9% ***
(香り) トップノートはエステリー。ややひねた香りを感じる時もある。軽いピート香。上品でバランスした個性、しだいに甘さとバニラ香を感じるようになる。
(味) 枯れた、絶妙のピート。わずかだが熟成由来のウッディーな含み香。じっくりと呑み直してみたい酒である。
*** [No.4] シグナトリー リンリスゴー 1975-2005 cask no.96/3/38 152/343 29年 48.7% ***
(香り) ややひねたトップノート。しばらくすると枯れた熟成香が立ってくる。さらに時間を経ればトロピカルフルーツが現れる。香りの数が多く、長い時間楽しんでいられる。
(味) わずかなピート。ドライで甘さが非常に少ない。
*** [No.5] SMWS(スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ)No.104.7 グレンクレイグ 1974-2006 32年 49.4% ***
(香り) 青空のように澄んで爽やかな香りだ。みずみずしいフルーツ香。
(味) ライチの含み香。さらにトロピカルフルーツがたくさん現れる。熟成感も十分でウッディーな味わいが素晴らしい。
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#Tasting Note