SMWS 2008 SUMMER BOTTLING Tasting in Nagoya
NAGOYA HILTON HOTEL 2008/06/29
以前はSMWS日本支部のうち西日本については大阪の天満商店が窓口となっていましたが、ウイスク・イーに統一されました。今回の試飲会は名古屋では初めてウイスク・イーが担当したもので、洋酒技術研究家で元サントリー・チーフブレンダーの大西正巳氏が講師として参加されました。大西氏のお話は大変興味深いものでしたが、我々コニサーズクラブのメンバーは、ここぞとばかりに鋭い(?)質問を連発し、会の盛り上げに一役買ったのでした。
例によって山崎白秋さん(もちろんペンネームです)に、テイスティングノートを書いていただいたので、以下に紹介します。
*** ダルモア 13.41 11y 62.4% ***
(香り) アルコール焼けした香り。焦げたゴムと硫化いおうの香り。トースティ。
(味) 明らかなシェリー樽の個性。湿気た含み香。
*** ブルックラディ 23.59 14y 52.1% ***
(香り) フルーティー。その後、アルコール焼けした香りが現れる。
(味) やはり酸化した味わい、砂糖水の個性。
*** ラフロイグ 29.61 18y 55.4% ***
(香り) フェノールの香り。硫化いおうの香りはシェリー樽のものだ。かすかなエステル香とピートの香り。
しだいにキャラメル香が強くなる。バーボン樽の個性か?加水すると香ばしい香りが立ってきて、さらにフルーティな個性も引き立ってくる。
(味) ピートが口いっぱいに広がる、さらにジャーキー。酸味も心地よい。
加水するとフルーティさよりも、ピートと酸味の個性が強く出る。
*** グレンマレー 35.24 10y 59.5% ***
(香り) シャープな香り、スパイシー。香りの数は少ない。アルコール感が強い。
(味) ニューポットの香り、非常に若い香りだ。砂糖水の個性。
*** グレンロッシー 46.15 15y 53.6% ***
(香り) トップノートはエレガント。かすかなピートも感じる。フルーティで上品な熟成香をともなう。酸味が心地よく、ミントも香る。加水するとエステル香が強くなり、実に爽やかである。
(味) シャープでピリピリする。ピッチの高いフルーツ。
加水すると、フルーツの数がどんどん増えてくる、ややスパイシー。
*** アベラワー 54.25 15y 61.3% ***
(香り) シェリー樽の個性。まったりとして重い香り。トースティー。
(味) 非常に甘く、香ばしい。フィニッシュは濡れた手ぬぐい。
*** オルトモア 73.29 15y 58.3% ***
(香り) ウッディで深い香り。キャラメル香が広がり、深い熟成香を感じる。
(味) 甘さが強いがシャープでもある、うまみが強い。味わいは香りほど複雑ではない。
*** グレンダラン 84.09 9y 58.7% ***
(香り) フレッシュでフルーティ。爽やかな印象。
(味) 非常にフルーティで色彩感豊か。
*** ダフタウン 91.19 20y 56.5% ***
(香り) まるでニューポット、アルコール焼けした香り。
(味) うまみが強く、甘い味わい。やや若いが香りほど悪くない。
*** リトルミル 97.11 18y 56.0% ***
(香り) 非常にシャープでスパイシー。アルコール感が強い。若草の青い香り。
(味) やはりアルコール感が強い。濡れたダンボールを連想させる。
*** グレンクレイグ 104.9 33y 50.5% ***
(香り) ライトでエレガント。押し出しの強くない熟成感。ウッディではあるが突出しておらず、他の香りとバランスしている。
(味) 甘く、ウッディな味わい。軽くにがみを伴うのは熟成が長いからか。
*** カレドニアン G3.1 29y 60.15% ***
(香り) ミルクキャラメルの香りが立ちこめる、スイートな香りの奥にココナッツの香り。ややフローラルな香りも感じられる。キャラメルの香りが強く、ほかの香りをマスキングしている
(味) やはり甘く、キャラメルは強い。フィニッシュは短い。
加水するとフレッシュ感が強くなるが、苦味も感じられるようになる。
#SMWS