香り&味わいが「生命の謳歌」ならば、余韻のミネラル感は「深い深い生命の静寂」★JACQUES SELOSSE / il etait une fois…

ジャック・セロスのラタフィア・ド・シャンパーニュ。
「イレテ・テュヌ・フォワ…」は「昔々あるところに…」の意味。

通常ラタフィアはブドウ果汁にアルコール（主にマール）を添加するのですが、
セロスはデゴルジュマン（澱を取り除く作業）の時に出る澱とワインの蒸留酒を使用。
ブレンド時55%だったアルコールが15%まで下がったら
ステンレスタンクで熟成を続ける。

シャルドネ。年間販売350本のレアアイテム。

★フレッシュで甘いブドウの香に、軽い酸味が加わる。
シャンパーニュを蒸留した際の特有の甘い砂糖菓子のようなブドウ香。
セロスのそれはことのほか美しく上品・・・心地よく抱きしめられる。
口に含むと、おだやかな酸が広がり、上品なブドウの甘さが広がる。
切れの良い甘さの後、余韻に現れるのは静かな静かなミネラル感。

★「香り&味わい」と「余韻」とのコントラスト。
香り&味わいが「生命の謳歌」ならば、余韻のミネラル感は「深い深い生命の静寂」。
余韻を、少なくとも10分はゆっくり味わってください。
目を閉じると、その余韻の静寂さから、ブドウの命の本質が伝わってくるようです。