今年もボジョーレーヌーボー解禁の季節がやってきました。
今では酒屋さんだけではなく、酒を扱っているいろんなところでも予約受付けてますとのこと。(コンビニやドラッグストアでも買える!・・・何でもありですねぇ!)
ボジョレーヌーボーって何のワイン?という方のために少しだけ説明しますと、ボジョレーヌーボーはフランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地区のその年の秋に収穫したブドウで造る新酒という意味です。(それくらいは知ってるって言われそうですが・・・)
毎年11月の第三木曜日に解禁されますが、当初1967年に、フランス政府によって毎年11月15日と決められましたが、年によっては土曜日や日曜日の休日に重なってしまうことがあります。そうなると、日本とは違って運送業者が動いてくれず、解禁日にワインが届かないといった事態になりかねません。それで1985年に「第三木曜日」に変更されたのだということです。
通常のボルドーやブルゴーニュの長期熟成タイプの赤ワインは木樽を使って発酵・熟成させることが多いのですが、ボジョレーヌーボーの場合は、収穫したぶどうをステンレスタンクで発酵させることでタンニンを抑え、ぶどうの香りの生き生きしたフレッシュなワインに仕上げます。
これは「マセラシオン・カルボニック」という製法で、摘み取った葡萄をつぶさずに房のまま密閉ステンレスタンクに入れます。
通常のワインは醗酵に1~2週間を要しますが、ボジョレー ヌーヴォーはわずか3、4日で終えます。短時間でフルーティな香りや鮮やかな赤色のワインに仕上がるのは、この製法のおかげなのです。タンニンや渋みが少なく、フレッシュな味わいに仕上がるのも、大きな特徴です。醸造家たちは出来上がったばかりの多種多様なワインをテイスティングし、ブレンドして個性を生かした味わいをつくりだしていくかを決めていきます。
収穫したその年の11月に飲むボジョレーヌーボーは、秋の風物詩として世界中で人気を呼んでいますが、日本でも時差の関係でフランスより早く飲めるということで毎年過剰なくらい話題になっています。
テレビ番組やニュースでも取り上げられ、雑誌では特集が組まれてソムリエやワインスノップたちがウンチクを語る。そんな光景が毎年繰り返されているのですが、マスコミや酒販店がいくらヒートアップしても、近年は盛り上がりに欠けているようです。
勿論、我々酒を扱うものとすればもっと盛り上がって欲しいのですが、ここでも焼酎や日本酒ブームの影響が少しはあるかもしれません。
それに昔に比べて、いつでも何処でも、沢山の種類のボジョレーヌーボーを買えるようになったということが期間限定のプレミア度を下げ、『コンビニやドラッグストアで簡単に買えるんだから、慌てなくてもいい』とお祭り騒ぎをしなくなっているようです。
とはいえ、やはりフルボトル1本を飲み干すのは辛いし、色々種類を味わってみたいと言う方は・・・やっぱりバーに行きましょう。
難しいウンチクは抜きにして、今年の新酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
#酒