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バーで飲もう!“言わざる、聞かざる”篇

20年ほど前、バーテンダーになりたての頃、修行していたバーのオーナーに言われたことがある。
『サービス業に従事する上で、お客様との会話のなかで“政治”“宗教”“スポーツ”に関する話題には自分の考えを述べたり、好き嫌いを言ったり、批判をしてはいけないよ』と。 

つまり、店側の人間の考え方や嗜好に全てのお客さんが同調するわけではない。
いろんなお客さんが話を聞いているのだから、接客しているお客さん以外に同調できない人がいたら機嫌を損ねかねないし、そうなれば大切なお客さんや店の信用を失ってしまうことになる。 
特に“政治”、“宗教”、“スポーツ”に関する話題は大変なトラブルに繋がる恐れがある。 いくらお客さんから同調を求められてもそれに乗ることは注意しなければならない。(うまくかわすのは難しいのですが・・・)

都会ではスポーツの特定チームを応援することを店の“うり”にしている場合もあるが、店に来るお客さんが全員おなじ目的であれば問題のないことである。
折りしも、サッカーのワールドカップが行われている真っ最中だが、お客さんの会話の中でも自分のひいきにしている国、そうでない国、選手の批判など、いろんな会話が聞こえてくる。お客さんにその話題を出すなとは言えないので、トラブルのないように終わってくれることを願うばかりである。(日本を応援するのは無問題でしょう!? ただし選手批判はNG!)

バーテンダーは来るお客さん全てに公平に接し、バーであるべき空気を保たなければならない。 上記の話題で意見を求められても“言わざる、聞かざる”である。
無視をするのではない。お客さん全員の味方になるため、注意を払いたい。

あとがき
このサイトを著名なバーテンダーの方々がご覧になっているようですが、私のような未熟者の駄文に目を通していただいて恐れ入ります。(特に館の主様)
間違いや訂正、補足がございましたら、どうぞご指導くださいませ。 
また、若いバーテンダーの方々には“反面教師”として、私の愚考を活用していただき、立派なバーテンダーになっていただければ爺は幸いです。

#バーテンダー

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