【五輪】浅田真央選手 銀メダルおめでとうございます! ~芸術性を評価するフィギュアスケートの採点~
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トリプルアクセル(3A)を今五輪で3回見事に決め、銀メダル。
ご本人にとっては悔しい気持ちもあるとは思いますが、大変価値のあるメダルだと思います。
キム・ヨナの得点 228.56 (フリー150.06+SP78.50) 【フリーの内訳】 ◆技術点78.30 3ルッツ+3トーループ12.00(基礎点10.00、出来栄え点2.00) 3フリップ7.30(基礎点5.50、出来栄え点1.80) 2アクセル+ フライングコンビネーションスピン3.80 スパイラルシークエンス5.40(基礎点3.40+出来栄え点2.00) 2アクセル+3トーループ9.50(基礎点7.50+出来栄え点2.00) 3サルコー6.35(基礎点4.95+出来栄え点1.40) 3ルッツ8.60(基礎点6.60+出来栄え点2.00) ストレートラインステップシークエンス4.30(基礎点3.30+出来栄え点1.00 2アクセル5.25(基礎点3.85+出来栄え点1.40) フライングシットスピン3.60(基礎点3.00+出来栄え点0.60) チェンジフットコンビネーションスピン4.50(基礎点3.50+出来栄え点1.00) ◆演技点71.76(振り付け8.95、要素のつなぎ8.60、音楽の解釈9.10、演技の表現力9.15、スケーティング技術9.05の合計x1.6) |
浅田真央の得点 205.50(フリー131.72+SP73.78)
【フリーの内訳】 ◆技術点64.68 3アクセル9.00(基礎点8.20、出来栄え点0.80) 3アクセル+2トーループ9.70(基礎点9.50、出来栄え点0.20) 3フリップ+2ループ7.60(基礎点7.00、出来栄え点0.60) フライングシットスピン3.80(基礎点3.00+出来栄え点0.80) スパイラルシークエンス6.00(基礎点3.40+出来栄え点2.60) 3ループ6.10(基礎点5.50+出来栄え点0.60) 3フリップ+ 2ループ +2ループ4.69(基礎点5.17、出来栄え点-0.48) 1トーループ0.44(基礎点0.44+出来栄え点0.00)=予定では3トーループ 2アクセル4.85(基礎点3.85+出来栄え点1.00) フライングコンビネーションスピン3.80 ストレートラインステップシークエンス4.40(基礎点3.30+出来栄え点1.10 チェンジフットコンビネーションスピン4.30(基礎点3.50+出来栄え点0.80) ◆演技点67.04(振り付け8.45、要素のつなぎ7.85、音楽の解釈8.55、演技の表現力8.50、スケーティング技術8.55の合計x1.6) |
今一度こうして眺めてみると、同じ技の演技であっても点数が違ってくる「出来栄えを評価したGOE・音楽の解釈・演技の表現」など
やや抽象的で、明確に基準を定めることが困難であって、審査員の感性で点数化するよりないと思われる採点要素もあるようです。
ちょっと踏み込んで考えてみると、浅田選手が顔を覆いながらの演技を見せたスパイラルシークエンス、迫力のあったフライングコンビネーションスピン、ストレートラインステップシークエンスではGOEで上回っています。
やや流れが止まってしまった感のあった、3フリップ+ 2ループ
+2ループ4.69(基礎点5.17、出来栄え点-0.48)であってもマイナスは0.48。
氷に引っかかってしまったために1トーループ0.44(基礎点0.44+出来栄え点0.00)となりましたが、3トーループの基礎点は4.00点であったため、
目立つ2つのミス(?)を合計してもマイナスは4点ほどということになります。
ではなぜここまでの点差になったのか、それぞれのGOE、そしてトータルの演技点の差ということになると思いますし、結果ミスがあればここにも響くということもあるのでしょう。
成功率からみると今回はうまくいきましたが厳しい3アクセル+2トーループよりも3ルッツ+3トーループが基礎点が高く、キム・ヨナ選手はここで2点のGOEを稼いでいます。
浅田選手には3回転-3回転、3A-2回転のプログラムが今後期待されるところだと思います。
あと、キム・ヨナ選手はショートでもフリーでも「演技開始」時の滑走スピードを意図的に速くしていると思いましたね。このあたりもプログラムも選曲もカナダ人コーチの手腕なのでしょう。
選曲においては、浅田選手が3Aを万が一失敗した場合、その後の演技にずれが生じるためにあえてメリハリの多くない選曲とするしかなかったのではと思われます。
それでも中後盤の1トーループになってしまった部分は焦ってしまったのでしょうね。
ぜひ次回はあらゆる面で、完璧な浅田チームを組んでもらいたいと願ってやみません;;
ISUジャッジングシステム=コード・オブ・ポイント(CoP)は、国際スケート連盟(ISU)が規定しているフィギュアスケート競技の採点法。
技術点 基礎点 回転数 レベル GOE 要素の中でプラスに評価するべき点を探し、0 – +3の評価を与える。 要素の中でマイナスに評価するべき点を探し、1で出した数値に0 – -3を加える。 上記の手順から分かるように、要素の中にマイナス評価の対象となるものが見られても、同時にプラス評価の対象となるものがあれば、結果的にプラス評価となることがある。 構成点 構成点は演技審判が以下の項目をそれぞれ10点満点、0.25点刻みで評価し、その評価数値に項目ごとの加重を掛けて算出された得点の合計点である。
各項目毎の加重は、総合得点を算出するとき、およそ技術点と構成点が同じぐらいになるようにかけられる(一般的に、女子シングルやペアの技術点は3回転アクセルや4回転ジャンプを取り入れる選手が多い男子シングルより低くなる)。また、アイスダンスの場合は、種目によって求められるものに違いがあるため、項目によって加重が異なる。
ディダクションディダクションは技術審判らによって判断される規定による減点である。
要素の実施時、平常滑走時(要素と要素の間)に関わらず、転倒した場合は減点を受ける。転倒とは「スケーターがスケートのコントロールを失い、エッジ以外の部分で体重の大部分を支えるもの」を指す。振り付けの一部として意図的にエッジ以外の部分で氷に触れるものは転倒の扱いにはならない。なお、要素の実施時における転倒の場合は、ディダクションとは別に、技術点のGOEにおいても減点されることになっている。 違反行為・無効要素フィギュアスケート競技では実施が認められていない違反行為が存在する。 無効要素とされる違反行為の中には即座に判断することが難しいものも存在し、見た目の印象を総合得点に差異を生む原因の一つになっている。 以下では特に得点に大きく影響するものや、違反行為と分かりづらいものの例を示す。
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ここでやっぱりウイスキーを評価することに当てはめてみるわけですが、同じ南国感であってもGOEには程度がありますよね。マイナスになるというのは、60年代ボウモアで南国感がないなんていう時でしょうか。。。
今回キム・ヨナさんが、男子の金メダルのライサチェック選手とはGOEがかけ離れているのも、それはそれでわかる気がします。
フィギュアスケートもブラインド評価ではないですし、演技者に対する見込みというか、それまでの蓄積と比較というものがあると思います。
マッカランで大当たりなら、バーボン樽よりもシェリー樽のほうが対外評価が高いでしょうし、それはフェッターケンの大当たりよりも高いだろうとかですね。それが個性であり歴史であり、ブランド力なのだと思います。
もうひとつ面白いと思ったのは、要素の中にマイナス評価の対象となるものが見られても、同時にプラス評価の対象となるものがあれば、結果的にプラス評価となることがある。
これは本当よくわかります。多少ヒネていたとしても、そんなことに捕われずに良いところを見つけていくと、結果的にとてもいいボトルとして記憶されるとかですね。
感性と嗜好、芸術性を「客観性をもって評価する」ということは大変なことです。
ウイスキーのラベルにあるテイスティングノートにもGOEが採用になると、購入者にも納得が落ちるかも。。。というよりも、当サイトの表現にも応用させていただきたいと思います。
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