Yesterday's tomorrow.
ロバート・A・ハインラインが1956年に発表した"未来の物語”は、2001年の時点で幕を閉じる。それでなくとも、「SFなんて」と毛嫌いする方は多かろう。でも、これほど「人に勧めやすい1冊」もありません。エンタメで、ハッピーエンドで、なおかつ元気が出る(つまり、なのにシラけない)。現時点でAmazon112レビューの平均が4.7、というのは伊達じゃない。
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ピートは黙った。ぼくはテーブルごしに腰をかがめたウェイターを見あげた。「スコッチのダブル一杯、水一杯、それにジンジャー・エールをひと壜」
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(^。^) まあもちろん、お酒も適宜登場します。ピートというのは雄猫の名前で、作中重要な脇役として活躍もするのですが、真面目な愛猫家にとってはいろいろと問題があるかもしれません。(猫はジンジャー・エールを飲まないし、飲ませてもいけませんwに始まって・笑)
今から10年以上前の「未来の物語」。ピンぼけな部分も苦笑させられる部分も多々ありますが、そこは完全に枝葉末節。20ページも読まないうちに、主人公ダンにすんなり感情移入でき、あとは一瀉千里に冒険また冒険の約300ページ。私など、未読の方に嫉妬するレベルです。(^_^)
ハインラインは生前(1988年没)「一杯のビールを飲む金を節約して、自分の小説を買ってくれる読者に報いなければ」みたいなことを公の場で発言していて、初期の頃の作品は特にその感が強いです。
本書を面白く読んだ方は、Google君に「次のお勧め」を聞いてみて間違いないと思います・・個人的には、地味な短編「地球の緑の丘」とか「月を売った男」とかが好きです。長編『愛に時間を』も、偏愛の対象かも。
改めて、RIPハインライン。永遠に生きてくれる(しかも、高笑いしながら!)と思ってたけど、引き算すると81年の生涯だったんですね。SF作家の大家は概して長生きなんです・・結局自殺しちゃうようなメンタルなお方は、ほとんどいないと思います。
とまれ、人生の長短に関わらず、Happyに生きたいならもっとSFを読みましょう!(^o^) お酒とセットで個人的に布教したいジャンルです。(笑)