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WPへの道28

常連マントマンが持つ本が気になってしょうがない若造です

こんなんです

てことで昨日の続き

製麦の工程は

収穫→乾燥→保管→選粒→浸麦→発芽→乾燥→除根の流れで行います

収穫

ビールと同じく二条大麦を使用します。スコットランドでは、春大麦の収穫時期は8月頃です(日本は5~6月頃)

乾燥

水分16~20%ほどの収穫した大麦を、13%くらいに乾燥させます

保管

収穫直後の麦芽は発芽しない、休眠期間(=ドーマンシー)があるため、サイロで2~3ヶ月保管します。
かつては休眠期間が長くてウイスキーの仕込みが年末から行われたりしていましたが、品種改良により、最近では休眠期間無しでも発芽するものが存在します。しかし、休眠させないと、不均一な粒になるため、一定期間の休眠期間を設けています。そのため新しい大麦が出回るのは10~11月頃です

選粒

粒径により2~3段階に分けます。
大きさを揃えることで、吸水や、発芽を均一にします。
また、粒検査を行い、浸透による発芽性能や、寄生虫テストを施します

浸麦

大麦を浸麦槽(=スティープ)に移し、仕込み水に浸し、通気して十分な空気を与える作業(=ウエット&ドライ)を繰り返します
この工程では、まず汚れを除去し、その後水分45%ほどの状態にします
水温は12~16℃程度の冷水を使用し、酸素を十分与え呼吸で生じた二酸化炭素を除く事が肝心です
30~60時間程度かけて行われ、粒底部に幼根が見え始めてから、発芽床に移動させます

発芽

高湿度低温(12~18℃)において麦粒の呼吸熱を冷やしつつ、大麦に空気を送り込み、酸素を供給し、5~6日かけて発芽を促します

麦粒からは幼根が出て、殻粒の中では反対方向に幼芽が伸び始めます

このとき殻粒内にあるでんぷん糖化酵素(ジアスターゼ)が活性化され、芽の成長とともにでんぷんが麦芽糖などの糖分に変換されますこの間、大麦の発芽や、換気が均等に行われるように、絶えず攪拌される必要があります

実際に芽を粒の中に入った状態のままで外からは見えませんが、麦粒の大きさに対して2/3~5/8くらいに成長したら発芽を完了させますが、酵素の活性度の大きさが重要で、それ以上成長させると大麦自体のでんぷんが使用され、アルコール収率に悪影響が出ます

発芽床には、人力で攪拌作業をするフロアモルティングのほか、サラディンボックス式ドラム式などがあります

これらは網目状に細孔を持つ床や容器に麦粒を入れ、根が絡まってしまわないように自動的に攪拌しつつ、空気を供給する仕組みです

乾燥

乾燥塔(=キルン)に移動し、床にグリーンモルトを敷き、熱源を当てて4~5%に水分をさげ、保存性を高めます(水分が5%以上だと、粉砕しづらくなります)

この際酵素力を維持するために50~高くても80℃くらいで乾燥させます

この工程でピートを使用したら薫香なども付きます

かつて、蒸留所によってはピートのみを焚いて乾燥させていたときもありましたが、現在はピートを焚いて途中から無煙炭を使うところが主流です

燻煙を逃す煙突の役割を果たす屋根(=パゴダ屋根)は19世紀に建築家チャールズドイグに発明されました

実際にキルンで麦芽を乾燥させる蒸留所は現在では一部です

除根

乾燥した根を取り除き、水の再吸収を防いで麦芽の製造を完了し、モルトビン(=サイロ)に貯蔵します
幼根はモルトカルムと呼ばれ、ペレット状に加工され、家畜の飼料に使われます

こんな流れで製麦されるようです(わっかんね)

製麦は、製麦業者(モルトスター)に委託するところが多いです

スコットランド産大麦に革命をもたらしたゴールデンプロミス種の登場以来、企業する会社が生まれて産業を化しました

近代設備を導入し、大量生産、品質の安定化、低価格化を実現しています
系列ごとにモルトスターは存在し、それぞれの蒸留所だけでなく海外にも提供しています

日本もこういうところからモルトを買いつけているんですね

復習

Q① ディアジオ社のモルトスター4つ

Q② モルトスター大手上位6社は、年間いくら以上のモルトを生産しているか

Q③ スプリングバンク蒸留所は自家製麦で何%まかなっているか

Q④ 2000年に、酒類事業から撤退した会社は

Q⑤ ジェイムソン、パワーズ、コークディステラリーズ社が合併して出来た会社は

答えは追記

A① ポートエレン
   グレンオード
   ローズアイル
   バーグヘッド

A② 50万トン以上

A③ 100%

A④ シーグラム社

A⑤ IDC社

#WPへの道

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