10年への旅7Whisky&WifeNo18
現在は殆ど使われない、キルン塔内は意外に狭く、1階はピートを燃やす巨大な炉が幅を効かせている。ピートを投げ入れる焚き口は施設の裏側にあり、炉を迂回することになる。ピートはキルン塔内で乾燥され、見た目よりずっと軽量だった。
麦芽を実際に乾燥させるのは、2階になる。一人が上るのがやっとの狭さで、茶室のにじり口のような2階の小さな入口をくぐると、四角垂の天井は高く床は網になっていて、当たり前だが煙りと熱風が床下から上がってくる。麦芽をすき返す職人さんは汗をかかず作業をこなせるらしい、これも職人技の一部なのかも。
竹鶴夫婦のあの暖炉の部屋から近くに見えるこのキルン塔は、ウイスキー蒸留所のシンボルを担っている。
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