外は今日も大道芸ワールドカップで静岡市の街は、すごい賑わいです♪
こういう風に街に活気があると、気持ちがいいものでね。
さて、大道芸もまさに「芸術」ですが、秋といえば「読書の秋、食欲の秋、芸術の秋」というフレーズが頭に浮かびます。
私にとっては、やはり仕事上「食欲の秋」が真っ先に浮かぶのですが、年を重ねるにつれて書に親しんだり、音楽、絵画にも興味がわいてきております。
カクテルも「飲む芸術」として、言われておりましてバー・テンダーのことを「カクテル・アーティスト」とも言われることもあります。
一杯のグラスに、バー・テンダーが思い思いに味わいや色合い、香り、物語を重ね合わせて描いていくのです。
私は、近年ではもっぱらクラシック音楽に興味を持っておりまして、カクテルで言えばジン・フィズやサイド・カーともいえるスタンダード・ミュージックですね。
ジャズも同じことが言えるのでしょうけどね。
音楽も、演奏者や指揮をするマエストロ、オーケストラとの組み合わせによって同じ曲でも味わいの違う音を奏でます。
クラシックがお好きな方は、そういった違いも楽しむポイントだと詳しいお客様にお聞きしました。
まさに、私たちバー・テンダーも同じことが言えるのではないでしょうか?
同じジン・トニックやマティーニでも、レシピも違えば味わいも違い、またバー・テンダーが表現したい味わいも変わってくると思うのです。
昔から言われておりますが、「例え師匠と弟子が並んでも、まったく同じ味わいが出てくることはない。」
これは、バー・テンダーの生きてきた経験や研鑽、年齢、性格。
そういったものもグラスの中に現れてくるのだと思います。
BARが好きな方というのは、この「人」の味わいを飲みに行くのだと思います。
そういった「人」の味わいを、表現できるまではバー・テンダーも時間がかかるものです。
かくいう私も、まだまだ納得は出来ておりません。
オリジナル・カクテルもその人の味わいです。
ですが、スタンダード・カクテルはその人の人柄が出るのではないでしょうか?
世界大会や日本チャンピオンの方でも、フレアーの方々でも、スタンダードがあり、それを研鑽したからこそ栄光を掴めたのだと思います。
むろん、味わいだけではなく、その方のサーヴィス、所作、接客、思い。
すべてが重なって、1杯の「芸術」が生まれてきます。
芸術の秋に、こういったことを踏まえてBARにいってみませんか?
#バーテンダーの独り言