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ARDBEG200周年なので…少し語ります

先日のARDBEG DAYに200周年記念のボトル「PERPETUUM」が発売されました。当店でも取扱がございますので一度お試し頂きたいと思います。

ここで、少しだけ私のARDBEGに対する思いをお話をしたいと思います。

3年前に念願のスコットランドを訪ねる事が出来ました。
この旅ではじめに行こうと思っていた蒸溜所は、「ARDBEG」でした。

実はこれには訳があったのです。

はじめて語るアードベッグへの想いです。

このウスケバ内の歴々の方々はご存知でしょうけど、今では世界中で開催されているWhisky Liveは2000年11月。日本の東京は青山のダイヤモンド・ホールではじめて開催されました。 

実は、この年。

私が独立をした年でもあり、しかも開店をする予定の11月に開催されたのです。
挨拶回りに浜松のBAR THINKの前マスターである高田さんの所へお邪魔させて頂いた際に「井谷、こういうイベントが有るけど来るか?」とお誘い頂きました。
正直はじめてのお店の開店の準備でいっぱいいっぱいだった若い私(当時24歳)でしたのでとても行ける状態ではない・・・けれども大好きなウイスキーのイベントだし。 しばし、考える時間を設けやはり行こうと決断をしました。
当時の私の行動範囲が西日本だった私にとっての東京は、右も左もわからず田舎者丸だしの状態での上京でした。

青山へは、尊敬している尾崎さんのお店BAR RADIO様へお邪魔したとき以来で、今みたいにスマホのアプリで地図が有る訳では無かったので、ダイヤモンド・ホールがどこにあるのかもわからず、駅員さんに聞きながらなんとか会場に到着。

すでに会場には多くのウイスキー・ラバー達が受付前に並んでおりました。

そこに、お誘い頂いたBAR THINKの高田さんの姿を見つけて不安でいっぱいだった私に「よく来たなー!えらい偉い!」と言って、若い私の気持ちを和らげてくれました。

会場が開き、土屋守先生がマイクを持ち司会を進行され壇上には世界のウイスキー・テイスターである故マイケル・ジャクソン氏、ホワイト&マッカイのマスターブレンダー リチャード・パターソン氏等々、業界のレジェンド達が勢揃いしておりました。

開会のセミナーは、確かクイズもやったような気がします。ブラインドだったかな? 結構最後の方まで残っていた覚えがあってあとから高田さんにほめられたような覚えが有ります。

当時のWhisky Liveは、とっても豪華でテイスティングの内容もマスタークラスも凄いレアな物が楽しむ事が出来ました。今では難しいでしょうね。

そのブースの中で、ARDBEGのブースにはなんとスチュワート氏が立っているという豪華さ! 当時の僕もピート・フリークでしたのでアードベッグの大ファンであったので大興奮で英語も出来ないのに近づいていって握手と写真を一緒に撮ってもらった想い出が有ります。
このお店を始めるときにこんな素敵なご褒美を貰えるとは!この出来事が原因かどうかわからないのですが、その時からのウイスキー熱は更に加速してしまい今に至っている訳でございます。

そして、三年前のスコットランドへの研修旅行。

アードベッグ蒸溜所へレディ・オブ・アイラのクリスティーナさんの車で送ってもらいヴィジター・スタッフである女性に(ケイトさんだっけ?)アードベッグ蒸溜所の成り立ちから様々な事を案内して頂きました。
そして、あとから聞くと。なんとこの女性はスチュワートさんの奥様だったのです!(たぶんそう理解したのですが・・・)なんと言う事でしょうか・・・。

縁というのは、世界中で繋がる物なのかもしれないと改めて感じてしまいました。

だからこそなんですが、アードベッグのスタッフジャンパーも持っているという・・・馬鹿ですw

私にとってアードベッグは、はじまりのウイスキーでもありとてもとても想い出深い蒸溜所なのです。

ただ、私は過去の様々なアードベッグのボトルはお客様と共に共有してしまいレアな物は持っておりません。 商売としては間違っているのかもしれませんが、私に取ってのウイスキーは仲間と共に分かち合い、楽しみ、語り合う事が一番だと思っております。 だから、明日死ぬかもしれない、今日しか逢えないかもしれない。そんな方々の為に全力でお答えできる立場でいるのがバーテンダーだと私は考えているのでポンポン開けてしまうのです。(家内には叱られますがw)

あしたも、皆様とこのアードベッグでここに書ききれない想い出をお話しできればと幸いです。

長々とお読み頂きまして有り難うございました。

 

#愛してやまないモルトたち

この記事を書いた人