11月15日
今日は、坂本竜馬の誕生日でもあり、命日でもありますね。
そして、私にとっては独立をしてから十二年の歳月を迎えたということになります。
2000年にOPENをした時、早生まれなのでちょうど年男でありました。
そして、今年も年男。
年があけた時に「12年なんだなぁ」と感じておりました。
開業して10年が経ったときには、ようやくここまで来たなと感じておりました。
ですが、12年という干支の一回りというのは、また違う感情になるものですね。
日本人だからでしょうか?
人間に例えれば、小学校を卒業する時期でもあります。
ウィスキーだったら、世の中にようやくスタンダードの物として認められ、その真価を問われる年数です。
そう考えていきますと、自分のこの12年の期間の中に出会った方々や、様々な出来事が今の自分を造り上げているものなのだなと感じてなりません。
今日も、何も言わずともお祝いにお見えになられた方もいらっしゃいました。
こういう瞬間がなんとも、やってきて良かったなと感じる瞬間であります。
決して今まで、楽だったことはありません。
楽しいことも辛いことも、人生半分半分。
もしかしたら、この12年間はその繰り返しをしてきたのかもしれません。
変わらず使っているシェイカーやバー・スプーンの傷の数が自分にとっての歴史なんでしょうか。
大先輩の使うシェイカーやバー・スプーンを見るとそんな風に感じておりました。
私のシェイカーやバー・スプーンもそれなりに擦れてきているように思えます。
それを見ていると、どれだけの方に幸せを感じさせるカクテルをお出しすることが出来たのでしょうか。
そんな風に、今一度自分を見つめなおしております。
本当の意味で、初心に戻るということはこういう瞬間なのでしょうね。
明日からまた新たな1歩を踏み出します。
自分の真価を確かめながら1歩1歩、足のつま先で地面をつかみながら長い道のりを歩んでいこうと思います。
12年の間、素晴らしい出会いを有難うございます。
そして、これからもいい出会いをこのカウンターでお待ちしたいと思います。
今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
BAR NO'AGE 井谷匡伯
#バーテンダーの独り言