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それぞれの想い

今日で、9年という歳月を迎えた。

一重に皆様方のお陰と思い、多大なる感謝を申し上げます。

この9年間の間に本当にいろいろなことがあった。

9年前のこの日は、ただがむしゃらに自分の出来ることを精一杯やろうと心に決め、BARの不毛の地に近かったこの場所で、きっと根付かせて見せる。

そんなことを豪語していた。

だが今はその地を去り、新しい場所で奮闘している。
何故?この場所に来たのか?諦めたのか?
いや違う。

井の中の蛙で終わりたくはなかったから。

不器用な生き方なのかも知れない。

だがもっと外を知り、自分を高めたい。

そう思ったからここにいる。

ここにきてから、何度も土地の味の差や、風土の違いに悩まされ、辛い日々を過ごしたこともあった。

だけどこの地のバー・ホッパー達に励まされ、この地の温かさを感じることが出来た。

[外から来た人間]

そう思う方。

[新しい風]

そう期待してくれる方。

様々な見方があったでしょう。

さっき9年間支えてきてくれたカウンターとバックバーを磨いた。

ありがとうと声をかけながら。

カウンターに傷がある。

このカウンターに座った人の思い出だ。

明日、10年目という区切り向かって新しい第一歩が始まる。

これからもこの傷(絆)が消される事のないよう、大事にしていきたい。

ここは、想い出の詰まったアルバムだから。

#バーテンダーの独り言

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