今日、仕事に行く前に何気なく見ていたTVでのインタビューのシーン。
その中で、こんな言葉があった。
「舞台に立つものは、正しい日本語を伝えなければならない」
宇野重吉さんの言葉だ。
彼は寅さんでも有名な俳優、また演出家として生き、晩年は癌と戦い胃の2/3、左肺の半分を失いながらも地方公演を続けていた生涯現役を貫いた名俳優さんだ。
この言葉は、生前のインタビューの中でおっしゃったこと。
なぜか僕にはこの言葉が、沁みるように思えた。
それは、バー・テンダーとして生涯伝えていかなければならない事も同じなのではないかと思うからだ。
俳優さんには俳優さんの、スポーツ選手にはスポーツ選手の役割。
私たちバー・テンダーにはバー・テンダーとしての役割・・・それは、この世に生きるものすべてに役割があるのではないでしょうか?
何よりも、そのことから目を背けてしまうことが一番怖いと思う。
今まだ現役でカウンターに立てなくなるまでシェーカーを振る大先輩達。
その方たちがなぜ、今まだそれを続けているのか?
その役割の重みを知っているからではないでしょうか?
宇野さんの言葉は、そんな風にも感じる言葉でした。
まだ若造のいまの私には、わからないことが多くあります。
若さゆえに、自己満足の世界にいるのかもしれません。
ですが、先人たちもきっとこの道を通って今があるのでしょう。
だからこそ今、自己満足であろうが自分がかせられている役割をまっとうしようと思う。
バー・テンダーとしての僕という人間の役割が見つかるまで・・・。
#バーテンダーの独り言