8月28日に初めて開催をさせて頂きました「FOOD PAIRING DINNER」にご参加頂きまして誠に有り難うございました。
今回ご参加が出来なかった方々の為にと同時に私の中での記録としてレポートをさせて頂きます。
また次回の開催へのステップアップとしてです。
もし宜しければご覧になってくださいませ。
今回のテーマとして「夏から秋へ」の変り目というテーマでした。
まずFIRST PAIRINGとして
「新秋刀魚のリエット」 +「甘海老のcampariマリネ スモーク仕立て」+「豚肉のテリーヌ スイート・ヴェルモットのシート・ゼリーをのせて」 = Negroni
という前菜をクリスタル・トマトとクラフト・ジンのハーバル・ミルク・フィズとペアリングして頂きました。
前菜は、それぞれの素材の中に「GIN」「カンパリ」「スイート・ヴェルモット」を織り交ぜ、合わせる事によってクラシカル・カクテルである「ネグローニ」というカクテルになるという遊び。
そこにハーブとフローラル系のクラフト・ジンとホップの爽やかな香りのクラフト・ジンをブレンドし、あまり珍しくはないかも知れませんがトマトをクラッシュしてさらしで一晩清澄させたクリスタル・トマトジュースとをあわせ、ホワイトバルサミコとレモンジュースで味わいを整えてミルクで円みを帯びさせたミルク・フィズにレモングラスとセイボリーをグラスに飾り爽やかで飲みやすい味わいであり夏の疲れを癒す味わいのカクテルをご用意させて頂きました。
効果としてですが、まず言える事として前菜の中に織り交ぜてあるお酒とトマトの相性はバランスよく、特に秋刀魚とトマトとの相性は本当に良いのです。
これにより、それぞれの旨味を増す事を目的としてのカクテルとしてご用意させて頂きました。
夏の飲み物と晩夏から初秋に移り変わる味わいの融合でした。
つぎに
second pairingとして
「川遊びの想い出」というイメージでご用意致しました。
「富士宮 虹鱒のロール・ムニエル シードルのブール・ブラン・ソース アロマ・スモークの玉手箱」 × 「和梨と檜のカーボネイト・ギムレット」
というペアリングでした。
富士宮で養殖をされている虹鱒をロール状にしてふわふわのムニエルにし、通常白ワインが使われるブール・ブランソースをシードル・ブリュットに変えてよりフルーティーなソースに致しました。そこに夏の野菜と初秋の野菜をオレンジと赤ワインヴィネガーで合えたサラダを上に盛り、最後にバルーン型のグラスの中にハーブを乾燥させた「セイボリー」をスモーク・ガンで軽く香りを閉じ込めて料理にかぶせてサーブをし、お客様にグラスを開けて頂いて広がる香りもお楽しみ頂きました。
そしてこれに合わせるのは晩夏に出回る和梨とタンカレー、クエン酸を合わせブレンダーで回し、茶漉しで裏ごしをして味わいの微調整をかけた後に檜ボールをシェイカーに入れて氷と共にシェイク。その後、炭酸ガスを注入して微炭酸のギムレットをご用意させて頂きました。
ペアリングを少しして頂いた後、途中で青柚子の皮で香りづけをさせて頂きました。
これは、ある程度食べて頂いた後にはじめのリアクションと途中からのリアクションのふたつの顔を楽しんで頂こうと考えた試みでした。
効果的には、虹鱒の淡白な旨味に梨のジューシーさが合わさる事により虹鱒の旨味と梨の甘味が増してくるというお互いの相乗効果を狙いました。
セイボリーで軽くスモークをされる事により檜のほんのりとしたオリエンタルな香りが料理とカクテルとの繋ぎ役となります。
そしてブール・ブラン・ソースで使われているバターの乳脂肪分がある事により虹鱒の淡白な味合いに深みを増してくれます。じつはこれも淡白な味わいのカクテルの味わいに深みとコクを作り出してくれる一役をかってくれております。