店ではつまみ類の持込を、常識の範囲内で認めている。お客さんには、儲ける気が無いのかとか、変わってるとか言われるが、単に面倒なだけだったりして・・・。開店から1年間は、ビーフジャーキー・チーズ・オイルサーディン・チョコレート・ミックスナッツの5種類だけは用意していた。
一人で見えるとつまみ類のオーダーはほとんどないのに、数人のグループで女性が混じっていると、よくオーダーが通る。ついでにシェーカーを振ったり、ジュースを搾ったりとバタバタ。店が狭いというのは言い訳にしかならないが、物を置く場所にすら困る。出したものを片付けてから、次の作業になる。
バーテンダーは私一人しかいない。バタバタが収まった頃には、他の方のドリンクのオーダーが待っている。その間隙をぬって、今飲んでおられるモルトウイスキーに合うチーズやチョコレートを選んで、盛り付けて出すと、グラスが空いている。次のオーダーにだったら別の物を出せばよかったと、少し残念な気持ちになる。
なんとなくイライラが残る。解消方法を検討した結果、自分が食べたいものは自分で持ってくるようにすればいいのだ、という勝手な、おおちゃくな、いいかげんな屁理屈を生み出した。お客様が選んでこられた食べ物に合うモルトウイスキーを、先にチョコット食べさせてもらうこともあるが、提供していけばいいではないか。
若い方や常連のお客様にはそれでも通る。しかし、つまみを、それもちょこっとだけ、買うことに抵抗のある方も多いようだ。一見さんは入ってみないと、そんなシステムがあるとは思うまい。あわててコンビニに走っていった方もあった。
これはよくないゾと思っている。そこで、9月10日の4回忌(普通は4周年というらしい)から、その日のつまみを、1品だけ用意しようと思っている。それに合うモルトウイスキーのセット販売も考えている。
ところが、私は飲みながら物を食べる習慣が無い。特にウイスキーの場合は。飲む時は飲む。食べる時は食べる。胃袋の構造がそのようになっているらしい。チーズ・チョコレート以外で、面白そうで、お洒落で、バーに似合うつまみを探している。デパ地下は角から角まで歩き回って、試食できるものはことごとく試食した。(最近、食費が安いわけだ。)それでもピーンと来るものは少ない。
何か無いの?
#つまみ