教会ではミサのときに、ワインを浸したパンを信者の口に運ぶ。それぞれキリストの血と肉になぞらえてのことである。
昔にローマを訪れたとき、たまたま日曜日に滞在することになった。日ごろは賑やかな町も、日曜日だけはどこも閉まっている。開いているのは教会ぐらいのものである。そこで信者ではないのだが、バチカンのセントピエトロ大寺院を見に行った。
当然、中ではミサが行われており、賛美歌の演奏がパイプオルガンである。天井の高い教会内に響き渡る「アベマリア」の曲は、私にすら頭を下げさせる迫力を持っていた。
カトリックの大本山だけのことはある。正面に飾られている十二人の弟子の大理石で作られた像のすごさにも感動したが。
今日はクリスマス。赤ワインを開けようかな。キリストの血はどれが美味いか飲み比べてみるのもよさそうだ。
#ワイン