Forres フォレス ~ Elgin エルギン
インヴァネスから東にエルギンに向かって進むと、その中間にネアンの町(ロイヤルブラックラ蒸留所)続いてフォレスの町がある。
■フォレス
フォレスにはフィンドーン川の西に位置する古い町でここにベンローマック蒸留所とダラスドゥー蒸留所がある。
・ベンローマック蒸留所(G&M)
1998年よりゴードン&マクファイルがオーナー。
スチルはストレート型の初留釜とボール型の再留釜の2基のみで、スペイサイド最小規模。
熟成にはバーボン樽(ジャックダニエルのみ)とオロロソシェリー樽を使用。
ソレラシステムを採用しており、世界初のオーガニックウイスキーとしても知られる。
・ダラスドゥー蒸留所(1983年閉鎖)
「黒い水の流れる谷」の意味。
現在はモデル蒸留所、博物館としてヒストリック・スコットランドという団体が運営しており、毎年2万人の観光客が訪れている。
■エルギン 場所
人口:約2万5千人
ロッシー川の南に位置する町で、マレイ地方の中心地である。
市内や近郊に多くの蒸留所が点在し、町の東にある廃墟となった修道院エルギン大聖堂などがみどころ。
ゴードン&マクファイルの本拠地もここにある。
近郊蒸留所:グレンバーギ、ミルトンダフ、グレンマレイ、リンクウッド、ベンリアック、ロングモーン、グレンエルギン、コールバーン
マノックモア、グレンロッシー
ローズアイル
・グレンバーギ蒸留所(ペルノリカール社)
バランタイン7柱。
かつてローモンドスチルで「グレンクレイグ」をつくっていた。
初留釜にエクスターナルヒーティングが使われている。(関連:ミルトンダフ、グレングラッサ)
・ミルトンダフ蒸留所(ペルノリカール社)
意味「ダフの工場のあるところ」
かつてビールづくりが行われていた修道院の製粉所を改装して建てられた。
バランタイン7柱
かつてはローモンドスチルで蒸留された「モストウィー」という今となっては幻のモルトが販売された。
初留釜にエクスターナルヒーティングが使われている。(関連:グレングラッサ、グレンバーギ)
☆グレンバーギとミルトンダフは良く似ている。
[ローモンドスチルで覚える]同じ特長をもつ3つの蒸留所
グレンバーギ(ローモンドスチル、ペルノリカール社、バランタイン7柱)
ミルトンダフ(ローモンドスチル、ペルノリカール社、バランタイン7柱)
スキャパ(ローモンドスチル、ペルノリカール社、バランタイン7柱)
[初留釜にエクスターナルヒーティングで覚える]同じ特長をもつ5つの蒸留所
グレンバーギ(エクスターナルヒーティング、ペルノリカール社、バランタイン7柱)
ミルトンダフ(エクスターナルヒーティング、ペルノリカール社、バランタイン7柱)
グレンカダム(エクスターナルヒーティング、アンガスダンディ社、バランタイン7柱)
ブレイヴァル(エクスターナルヒーティング、ペルノリカール社)
グレングラッサ(エクスターナルヒーティング、スカントグループ社)
・グレンマレイ蒸留所(ラ・マルティニ)
かつてグレンモーレンジと姉妹蒸留所だった。
現在はフランスの会社が所有しており、自社ブランド「ラベル5」などの原酒になっている。
・リンクウッド蒸留所(ディアジオ)
毎年蒸留所に飛来してくる白鳥がラベルに描かれている。(花と動物シリーズ)
古くからあるA蒸留所には2基のスチルとワームタブ、新しく増築したB蒸留所には4基のスチルとシェル&チューブのコンデンサーがある。
99%がホワイトホースやジョニーウォーカーの原酒として使われる。
伝統の味を守るため、かつて蒸留所内のクモの巣を払うことさえ禁じられた。
・ベンリアック蒸留所(ベンリアック)
「傷付いた山」の意味。ジョンダフ創業。
創業からわずか2年で一旦閉鎖されたが、60年代に再開。
現在は南アフリカの会社が所有する。
現在少量のフロアモルティングにより自家製麦を行っている。(ピーテッド1割、ノンピート9割)
シーバスリーガルの原酒である。
・ロングモーン蒸留所(ペルノリカール社)
「聖人の場所」の意味。ジョンダフ創業。
竹鶴政孝が1919年に修行した蒸留所。
初留釜、再留釜が別の部屋にある。(以前は初留釜のみ石炭直火焚きだった)
シーバスリーガル、ロイヤルサルートの原酒。
・グレンエルギン蒸留所(ディアジオ)
ホワイトホースのキーモルトで、かつてOBには白馬が描かれていたが、
現在は鳥と木製のワームタブが描かれている。
冷却は伝統的な木製のワームタブ(関連:ダルウィニー)
・コールバーン蒸留所(1985年閉鎖)
エルギンとローゼスのほぼ中間に位置する。
パゴダ屋根の設計者でもある有名な建築家チャールズ・ドイグのデザインによる建物は、現在地元のミュージシャンが買い取り、将来はホテルorライブハウスに?
・マノックモア蒸留所(ディアジオ)
ジョンヘイグ社のもと、グレンロッシーと姉妹蒸留所。
花と動物のラベルには野鳥の絵(キツツキの一種)
再留釜のラインアームに精留器がつけられていないことを除けば、麦芽や仕込み水はグレンロッシーと同じである。
極端に色が薄い。
以前ブラック・ウイスキーとして極端に内側を焦がしたバーボン樽で熟成させた「ロッホドゥー」が出された。
ディンプル、ヘイグの原酒。
・グレンロッシー蒸留所(ディアジオ)
ジョンヘイグ社のもと、マノックモアと姉妹蒸留所。
花と動物のラベルには野鳥の絵。
再留釜のラインアームに精留器がある。
ディンプル、ヘイグの原酒。
☆マノックモアとグレンロッシーは良く似ている。
・ローズアイル蒸留所(ディアジオ)
全てブレンド用原酒の為に2009年に建てられたディアジオ最大規模の蒸留所。
ステンレスの発酵槽14器、初留釜7基、再留釜7基を要する。
シングルモルトの発売予定は今のところない。
ウイスキーエキスパート試験まであと17日
#スペイサイド