正にタイトル通りなのですが。。。
皆様、ロイヤル・ハウスホールドをシェイクしてロックで飲まれた事はありますか?
これは、芦屋日記の古くからのお客様、画家の森澤達夫先生が
最後の一杯に時々頼まれるもの。。。
「くさのくん、最後に、ロイヤル・ハウスホールドをシェイクしてロックにしてくれるか。」
「えっ!どう言う事ですか!!」
その時の僕にはロイヤル・ハウスホールドをシェイクするなんて事は
思いも付かない事でした。
「昔、オーナーには時々やって貰ってたんやけどなぁ。。。
そろそろ、くさのくんに頼んでも大丈夫かなって思ってな。。。」
「。。。どうすればいいんですか?」
「そのまんま、言葉の通り。ロイヤル・ハウスホールドをシェーカーでシェイクして
ロックにしてくれたらええだけや。」
「かしこまりました。」
とても考えました。あんなにスムーズで、繊細な豊かさのある
ロイヤル・ハウスホールドをシェイクしてどう表現するのかを。。。
ボリュームを付ける感じ?それとももっとスムーズに?
僕の出した答えは。。。
。
。
。
「如何ですか?この表現で合ってましたか?」
「くさのくん。ええバーテンダーなってきたな。
これはなぁ、オレの父親がよくやっててな。。。
昔、父親の行き付けのお店は、このオーダーが通れば最後の一杯の合図って感じでな。
オレも思う。コレが一番贅沢で一日の最後を幸せに飾ってくれるモノやって。
ただでさえスムーズなロイヤル・ハウスホールドをシェイクして角を取ってやるんや。
こんな、悪戯で遊び心のあるカクテルはなかなか無いやろ!
コレをしょーもないバーテンダーに頼んだらエライ事になりよる。
今日のコレは最高の一杯にはまだまだやけど、くさのくんが初めて芦屋日記に
入った頃から見ているオレにはコレを頼んでもええかな?って思えた事が嬉しい一杯や。」
「ありがとうございます!これからも頑張ります!」
先生の最近は専らお住まいの近くの苦楽園での飲みが多いそうなのですが
つい先日、数年振りに芦屋日記にいらっしゃって下さいました!!
で、このお話しをすると。。。
「はい。でも僕にとってとても大切にしているお話しです。」
「ありがと。」
そんな、昔話や最近のお話し。
僕も約6年振りに先生とお話ししたのですが、とても楽しい時間でした。
2時間があっと言う間に経ちました。
こんな素敵な場に居れる事をとても嬉しく思い、
芦屋日記に戻ってこれた幸せを心から感じた出来事でした。
瀬をはやみ岩にせかるる滝川の別れても末に逢はむとぞ思ふ -崇徳院-
少し意味は違いますが。。。
復帰してから、また芦屋日記いらっしゃって下さるようになったお客様を
思うと時々これが頭に思い浮かぶ事が。。。
#カクテル