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マルス信州蒸留所の冬(5)

蒸留工程。

左がスピリットスティル、右がワッシュスティル。

この日はワッシュスティルが稼動しておりました。

自分が行ったときには初留の終わり頃。
スピリットセーフ右側にローワインが
流れているのがわかります。

7%から蒸留して25%程度までアルコールを高めます。
残ったワッシュはだいたい2%程度までアルコールが
なくなっているとのこと。
5倍濃縮くらいなイメージでしょうか。

写真1枚目で確認していただきたいのですが
ワッシュスティルのスワンネックの先
コンデンサーに接続される部分ですが
だいぶ細くなっていることに気がつきます。
他の蒸留所のものと比べても細い。

細い=通りにくい わけですから
スティルの中の圧力は高くなりやすい。
高くなる=気化しにくくなる
 ※高地では低温でお湯が沸くことの逆ですね。

察するに、標高約850mにある信州蒸留所では
蒸気圧が低くなるために有効な香味成分の
蒸留に対しては低地よりも不利なのかもしれない。
それを補うべく、いわゆる“圧力鍋”を狙って
スワンネックの先を細くし、満足な蒸留を
行っているのではないかと考えます。

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