モルト仲間の大島さんと以前から定期的にやっているプチSBT、今回もブラインドサンプルが届きました。
ありがたく挑戦させていただきました。
(以下はブラインドでテイスティングした内容です。)
・プチSBT from 大島さん
香りは軽やかな麦感,白ワイン,ちょっと井草のような植物感,フレッシュシトラス,マスカット,少しチーズなど酪酸要素,フレッシュだが若い刺々しさはない。
飲むと最初さらりとしているが,じわじわと広がり舌にしみ込む旨み,グレープフルーツのわた,白ブドウ,淡いピート,凝縮感がありやや粉っぽい旨味もある。
【Very Good】
白ブドウっぽさや柑橘のようなフルーツ感があり,フレッシュなのだが若い未熟感は感じなかった。
飲んでみると凝縮感がある好ましいフルーティに加えて舌にしみ込むような旨味があったのも印象的で,非常に美味しかった。
ボトリングからそこそこ経っているような質感で,好ましいフルーティだがそこまでの熟成感があるわけではなく,オフィシャルの短熟オールドではないかと思った。
予想はこの凝縮感のあるフルーツから考えてみた。
チーズや淡いピートも感じたところからスプリングバンクが第一予想,あとはドロナックのダンピーボトルが第2予想とした。
・予想
1、スプリングバンク
2、グレンドロナック
3、グレンロッシー
あとはロングモーンやグレングラッサなんかを考えた。ピートはそこまで強くなかったがフルーティさはラフロイグにも近かった。
以上のようなテイスティングと予想で回答メールをお送りしました。
正解は・・・、
バンフ BANFF 1975-2007 31yo Signatory Vintage #3339 43.7%
シグナトリーのバンフ1975,31年熟成でした。
そういわれてみれば,こういうタイプのフルーティなバンフって,今まで何度か飲んだことがあるようにも思いました。
出題者の大島さんは1975バンフのこういうフルーツ感がお好きなようで,注目して買っていたということでした。
確かにこのフルーツ感は私もツボでしたね。
非常にフルーティであり,素直に長期熟成と考えても良かったのですが,短熟加水でも瓶熟したオールドボトルにはこういうフルーティがしばしばあり,短熟のとげとげしさも全くなくなって丸みがあることもあって最近しばしば予想で迷うことがあります。
特に今回予想に入れたスプリングバンクやドロナックのオールド短熟なんて,非常にうっとりするようなフルーティが前面に出ており,長熟ものがそこまで大量にブレンドされているとも思えず,どんな熟成をすればこんな味になるんだろうと不思議に思います。
長熟ボトルと加水短熟でもフルーティなオールドボトルの鑑別を意識してやるのは,今後の課題のひとつになりそうです。
大島さん,美味しく考えさせられる出題をありがとうございました。
#バンフ (BANFF) #SBT