ハンドフィルドのシェリーはやはり厳選されていそうです。
ボウモア BOWMORE 1995-2014 OB HAND-FILLED #1572 49.4%
1st fill oroloso sherry butt
香りは強いシェリーとピート、スモーク、カツオダシ、潮、ベリージャム、皮つきブドウ、ビターチョコレート、バルサミコ酢、良いウッディネス、飲むと滑らかな口当たりから広がる、ベリージャムの濃い甘味、果汁感あり、ほどよいウッディネスとタンニンの渋みが味わいを深める、魚介ダシの旨味、強いピートとタール、口にまとわりつくオイル、長い余韻。
【Good/Very Good】
ボウモア蒸留所で樽から手詰めできる,ハンドフィルド。
今回のものは1995詰めのオロロソシェリーバットからのボトリングです。
今のところ私は,ボウモアのハンドフィルドはシェリーのものしか飲んだことがありませんが,どうやらシェリー以外のものもあるようですね。
香りは強いシェリーとピートがどちらも譲らず強く主張してきます。シェリーカスクらしいジャム感やブドウ感,チョコレートやバルサミコなどの多彩な香りに加えて,アイラらしい魚介ダシのニュアンスもありました。
飲んでみると意外に刺激は少なく滑らかで,味わいの広がりがあります。香り同様の濃厚なフルーツとその甘味があり,強い樽感に伴うタンニンの渋味が味を深めます。ピートも強く旨み成分も濃厚で,力強く長い余韻が楽しめました。
近年のマッカランやサントリーなどが作っているオリジナルのシェリーカスクは,サルファリーはないものの生っぽいウッディネスが気になることがしばしばありますが,これはそういうこともないとても良いシェリー感でした。どういうスペックの樽なのか非常に気になるところです。
最近で言うと,デビルズカスクを濃厚にして迫力と荒々しさを加えたような印象でしょうか。
ピートとシェリーのコラボレーションは好みですし,かなり美味しくいただきました。このコラボはもうちょっと時間が経つとさらに一体感が増して美味しくなるような気がします。
ただ,こういうノンチルの極みみたいなボトルは,瓶内変化がどうなるのかよくわかりません。
#ボウモア (BOWMORE)