【速】マッカラン Macallan 17yo 1966
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【ファースト】:濃い琥珀 卒倒 フレッシュで、甘みの強いシェリー感(+++) 上面発香素晴らしい(+++) 巨峰(++) 杏(++) レーズン(++) プルーン 蜂蜜(+) スミレ(+) 時間と共に焦げた醤油やダシ 焙煎コーヒー 奥からマーマレード 柑橘系の果物 緑の植物は茎系
【ミドル】:ボディ分厚く粘性がある イチゴジャム 巨峰 杏 甘さがしっかり オレンジの皮 焦げた麦感 燻製感 ピーナッツ
【フィニッシュ】:返り・鼻抜けともにしっかりしている(++) スパイシー 辛さは唐辛子 嫌味のないミント 木材感はキャラメルコーティング 蜂蜜 燻製感 タンニン系の渋み 余韻が素晴らしく長く染み渡る
7月の87Malts
Night!!に合わせて譲っていただいて、前夜祭・本会・9月と3回に渡ってテイスティング。
60年代中期蒸溜のマッカランについて、自らの新指標となった思い出深いボトルです。
80年代前半から半ばにかけて少量リリースのあった、プラスティックのスクリューキャップに玉付きの形状で、保存状態の良さも加わり、金属のスクリューキャップやコルクの栓形状によるものと比較して非常にフレッシュ。
注いだ瞬間から上面に濃厚かつ甘いシェリーフレーバーが湧き上がり、同席した皆さんも一様に「無言」になるほど。。。
粘性のあるボディがミドルからフィニッシュにかけて流れていくなかで、イチゴジャム・マーマレード・落花生・唐辛子・キャラメル・タンニンと時間が立つごとに目まぐるしくフレーバーの入れ替わる様子が感受出来ます。
90年代半ばまでマッカランとグレンゴインの看板ともいえた大麦「ゴールデンプロミス」を採用し始めたのは1968年(開発されたのは60年代前半)。
十分すぎるほど美味しい今回の1966年蒸溜OBの中にゴールデンプロミスが使われていないのだとすれば、マッカランが求めた「理想の麦」とはどのような像だったのでしょう。
私はゴールデンプロミス以外の他品種が、アルコール収量を増すために風味を考慮しない品種改良を矢継ぎ早に行い、スコッチウイスキーの品質と伝統を損なう可能性があるものと蒸溜所側が当時から懸念を抱いたのではないかと考えました。
マッカランはフェイマスグラウスなどへの原酒供給から1968年に距離を置き、シングルモルトの販売を中心に操業を行うべく株式会社化、1970年にロンドン市場に上場を果たしています。その過程で株主を募るに当たり、同蒸溜所の特色をより強くアピールする必要があった中での、ゴールデンプロミス採用。。。
そして他のスコッチウイスキーの60年代から70年代にかけて、さらには80年代に至るフレーバーの変化、一方のマッカランの隆盛。
そこには間違いなく「ロールスロイス」と讃えられたマッカラン成功の岐路がありました。
素晴らしい1本。殿堂入り。
#マッカラン