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理想のBARとは? それは可能か? 第6回

【理想のBARとは? それは可能か? 第6回】

今年は本当に素晴らしい新規リリースが続いています。

どこかの場面で総決算、アンケート方式で印象に残ったボトルを取り上げたいと思いますが、

ざっと思いつくところでも、

【BBR】 1992 スプリングバンク(ヘビーピーテッド)  1982 カリラ(メゾン向け)

【ウイスキーエージェンシー】 1975 フェッターケアン 1983 コールバーン  1967 ストラスアイラ  1974 ブナハーブン

【ボウモアの回帰】 1993 ボウモア キャンベルタウンロッホ10周年記念ボトル

【ウイスキードリス】 1972 キャパドニック  1965 トマーチン

【ウイスキーフェア】 1976 ベンリアック  1965 トマーチン  

【OB】 ゴールドボウモア  50年フィディック  57年マッカラン ラフロイグ・ハイグローブ

OBの高額ボトルは無理としても、他のボトルは今年出たばかりですから、飲み手としては最低限このあたりをきっちり飲めるBARに行くべきです。

たとえばベンリアック

今年の1976(#3558)は本当によかった。1965年からグレンリベットの手によって生まれ変わった同蒸留所ですが、60年代のリリースは1966と1968が50度を超えるリリース。確かにこれらも素晴らしかったのですが、フルーティーさにおいても熟成感においても「1976 33y ウイスキーフェアボトル 47.4度 #3558」でピークを迎えていると私は思いました。

ただし、バーテンダーたるものこのボトルが60年代には劣るなどと言うのならば、実際その場で比較可能なように意図する複数のボトルを並べるべきでしょう。

飲めないボトルを挙げて、目の前にある現物を「至らない」と言う。なのにお金を取る。これこそが日本のBARの悪しき慣習「ラベル酔い」手法なのです。

ではまさにリアルタイムで、BBR(メゾン向け)の1982 カリラ に対してはどのように解説されるのでしょう? 

私はこのボトルもまたそれ以前にはなかったフレーバー満載の最高のボトルだと思いました。しかもいつもお世話になっているバーテンダーさんから「これは買っておいたほうがいいですよ」と教えていただきました。

お店に来てくれるお客さんに対して、これならありますけど。。。では、誰かの家に飲みに行くようなものです。通ってもらえれば新規リリースで光るものはもれなく提供。これはウイスキーを売りにしているBARならば最低限のサービスではないでしょうか。現行のボトルであれば(発売前ならばなお最高)、それに感動した飲み手の方に「もうちょっとで(今なら)買えますよ」とまでアドバイスもできる。

私は余程でないとボトル批判しませんし、するぐらいならばそもそも取り上げません(BARについては提言申し上げます)。ですのでベテランといわれるBAR店主様におかれては、意欲的な飲み手の方、プロの方に対して誤解のない、さらにウイスキー業界が盛り上がっていくような、良質なボトルに誰もが出会えるようなご解説、運営をお願いしたいのです。

【ベンリアック 60年代リリース】

BenRiach 1966
Batch
1 38 2004 50.0% 158 2382   
BenRiach
1968
Batch
2 36 2005 51.5% 111 2708     
BenRiach
1968
Batch
3 36 2006 52.0% 157 2712   
BenRiach 1968
for Sun
Favourite
36 2006 51.5% 152 2710   
BenRiach 1968 La
Maison du
Whisky 36 2005 46.0% 152 2711 
   
BenRiach 1966 SV Cask Strength
Collection 42 2008 43.9% 175

#理想のBAR

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