BARでは、毎夜様々なドラマがあると思います。
カウンターの中にいると、そんな光景がとても楽しく「縁」というものを感じずに入られません。
今日書き込むのは、こんなカウンターの中から感じた二人の恋愛をテーマに少しお話しようかと思います。
BARという場所には、一人で疲れを癒し明日へと続く時間を感じる場所として、また愛し合う二人が静かに語り合う場所、同僚との相談、友人と昔話をしにこられる方が毎夜違う形でおいでになられます。
その中でもいつも新鮮に感じるのが、まだ付き合い始めたばかりの二人の姿。
二人の会話には、とても初々しく感じさせるものがある。
女性から好きになったのか? それとも男性からなのか? それはわからない。
だが、肩をお互いの方向に傾けお互いの目を見つめながら話をする光景は、心が和む。
男性のグラスから氷の音がすると、私の目は空になったグラスに行く。
彼女のグラスには、まだ私の作ったカクテルが残っている。
少し待つ事にしよう・・・。
二人の会話を途絶えさせたく無いからだ。
彼女の手がおもむろにメニューを開きはじめる。
次の1杯を飲もうとしているのだ。
私はタイミングよく二人の前に立ち、好みを聞き邪魔をせずすっと元の位置に戻り二人の会話の潤滑油になるカクテルを作り始めた。
このときのシチュエーションの為にも失敗は許されない。
暫くすると、新しいお客様がこられると二人の姿からしばし別れの時間が来た。
すると、彼からのチェックの合図。
そろそろ終電の時間らしい・・・。
二人が別々の場所に帰っていくのは、わかっている。
会計を済ませた二人が、席をたち、まだ雨が降っている中へ帰っていく。
笑顔で送り出した後、二人の席に行くと均等にしていたはずの席が狭くなっている。
その光景が、私の心をまた温かい気持ちにさせてくれる。
有難うございました・・・。
お幸せに・・・。
なんかガラじゃないなぁ~(笑)
たまにはこんなのもいいでしょ?
ちなみにこのお話は「フィクション」ですが、BARにはよくある光景です。
BARでべたべたするのはみっともないですが、こういうスマートな語らいはとても素敵ですよね♪
#バーテンダーの独り言