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伝説のブレンデッド

キングスランサム。

この名を見てピンと気多貴方は本物の通でしょう。

そうですあのキングスランサムを開栓いたしました!

知っている方も多いかと思いますが、キングスランサムは「スコッチの司祭」と他のブレンダーたちから呼ばれていた「ウィリアム・ホワイト・リー」が手がけた商品。

「100種類近くものブレンデッド・ウイスキーを世に送り出したことで知られる名ブレンダー、William Whiteley(ウィリアム・ホワイトリー)は若い頃からエドラダワーの原酒に憧れていました。

 1925年、ついにエドラダワー蒸留所の権利を手に入れたホワイトリーがそのモルトを使って最初に作ったのが「ハウス・オブ・ローズ」であり、次に究極のウイスキーを目指したのがこの「キングス・ランサム」。
 
ホワイトリーはエドラダワーの原酒をベースに完璧なまでのブレンディド・スコッチを完成させました。
友人はあまりのおいしさに思わず「これはまさく王様の身代金に匹敵する。」と叫んだそうです。

 ブレンドし終わったウイスキーをまた樽に詰めてなじませることをマリッジといいます。
それ自体は一般に行われていたのですが、ホワイトリーはもう一度シェリー樽に酒を詰めて、船のバラスト(おもり)として世界航路の船の旅に積み込んだのです。その証に、ラベルには”Round the world”の文字が入っています。

残念ながら今回のボトルは世界一周したものではありませんが、このボトルの中にも数滴、世界一周した物がエッセンスとして入っているらしいです。

ちなみに1945年7月第二次世界大戦の戦後処理のためのポツダム会議で晩餐会の席にただ一種選ばれたウイスキーがこのキングス・ランサムだそうです。

#愛してやまないモルトたち

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